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教室の感動を実況中継!先生、日本ってすごいね 



howwonder 著者は、昭和37年横浜市に生まれ、学習塾講師を経て、現在、横浜市公立中学校社会科教諭。元自由主義史観研究会理事。現「授業づくりJAPAN横浜《中学》」代表を務める。未来を担う中学生に日本の良さや日本に生まれた喜びを知ってもらおうと、著者は道徳の授業で立派な日本人や日本の国柄の素晴らしさを教材化してきた。本書は著者が授業で行ってきた実践的報告で、教師の発言と生徒の発言・感想が書かれてある。教師が生徒に対して道徳的価値観や道徳的感性、思考力を深化させる質問を行った結果、生徒が道徳的変容をしていくことが分かる。
 本書の中では、日本人の道徳性、精神性を代表する江戸時代から現代までの代表的日本人や出来事18項目を取り上げている。例えば、明治23年(1890)、トルコの軍艦が台風にあって和歌山県大島付近で沈没した時、島民たちが必死で救助したエルトゥールル号事件、太平洋戦争中の昭和17年(1942)、撃沈された英国軍艦の敵兵422人を海上から救助した山形県高畠町出身の工藤俊作艦長、為せば成るで米沢藩の財政改革を成し遂げた第9代藩主上杉鷹山(1751〜1822)、台湾にダムを造るなど、農業水利事業で台湾の発展に寄与した八田與一(1886〜1942)などである。
 上杉鷹山の項では、授業の中で、先生は生徒にこう問いかける。
「完成した橋を前に、鷹山はどうして馬から下りたのだと思いますか。」
生徒たちは答える。
「新しい橋を近くで見たかったから」
「みんなに御礼を言おうと思って馬から下りたのではないか」
これに対して、資料の説明は、
「お前たちの汗とあぶらがしみこんでいる橋を、どうして馬に乗って渡れようか」
そういって、鷹山はそのまま、歩いて橋を渡ったことが触れられている。
 これまでも偉人伝は数多く発行されているが、学校の授業の中で生徒たちに、実践的に、そして考えさせる授業という具体的な事例を示したのが本書である。活きた歴史を学ぶとはこのようなことだろう。本書の中に、山形県米沢地方に関わりのある人が二人もいるというのは誇りである。そして改めて、日本人のすごさを感じさせる。文部科学省が「道徳の教科化」を進めている中で、一石を投じる出版である。(評者 米沢日報デジタル/成澤礼夫)
 著   者 服部 剛
 発 行 所 株式会社高木書房
 定   価 1,400円+税
 ISBN978-4-88471-803-9 C0037
(2015年9月25日11:15配信 )