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          わが交遊録


「パプアニューギニアに残る日本人の遺徳」
                          坂野 雄大
   
 私は大学院卒業後、青年海外協力隊員として平成23年の6月から2年間、パプアニューギニアのイーストニューブリテン州にある小学校に赴任しました。近くには日本と関係の深いラバウルという町があります。
 このラバウル、これまでドイツ、オーストラリア、日本に統治されていた過去があり、特に日本統治時代はラバウル航空隊が駐屯し、陸海空軍9万人余りの将兵が配置される重要拠点でした。
 私が住んでいたのはラバウル近郊の山中にあるヴナカナウという村。ちなみに、今映画化されて話題となっている『永遠の0』の小説の中にも登場する村であり、戦時中使われていた滑走路を始め、日本軍が使っていた井戸や防空壕、錆びたプロペラや機関銃が、私が活動していた学校の内外にオブジェのように置いてあり、当時の状況を今なお伝えています。
 私は、ここで2年間数学教師として活動しましたが、現地の人々は大変な親日家です。定員オーバーでバスに乗れそうもない時でも、乗客を降ろしてまで私を乗せてくれる。大事なTシャツをなくした時も、村中総出で捜索してくれて見つけてくれました。
 しかし、日本に統治されていた過去がありながら、現地の人々が日本人である私に対し、ここまで良くしてくれるのはどうしてなのでしょうか?それは村人曰く、日本が統治していた当時、日本兵の方々は、他国と違い威張ったりせず、村人と同じ生活をし、同じものを食べ、村人に教育の機会を提供していたから。
 パプアニューギニアの初代首相マイケル・ソマレ氏は、当時日本兵が作った学校で教育を受けた1人。以来大の日本贔屓で、日本人の良さを国中にアピールして下さっていました。その結果、当時を知らない現地の子ども達でさえ日本人を尊敬するパプアニューギニアに。戦後60年以上経過した今も、日本兵の方々がパプアに残して下さった『信頼と尊敬』の中で2年間、思う存分活動できたことを心から誇りに思います。(さかのゆうだい@元青年海外協力隊員、米沢市在住)

平成26年3月2日 米沢日報掲載
平成27年1月30日14:45配信