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          わが交遊録


「常識が大事と教えてくれた先輩」
                          岩下 学
   
 昭和61年に国民生活金融公庫(現日本政策金融公庫)に入庫して以来、今年で28年になる。大学を卒業して入庫したばかりの私は、まさに社会人一年生。「社会とは、会社とは、仕事とは」等々、何も知らない私の面倒を見てくれたのは、最初に配属された支店の先輩だった。定年退職まじかのその先輩は、静かに諭すようにお話をされる方だった。
 その先輩が私に話してくれたことは、「会社に入って仕事を続けて行けば、その会社のカラーに染まっていくだろう。だけどそれだけではだめだ。大事なことは常識だよ」と話されたのです。
 確かに入った会社だけで、社会や仕事、そして自分の生活が成り立っているわけではなく、お客様を始め、回りの方々の存在や支援があって、その会社も自分も存在が与えられている。だから、常識はとても大事なんだということを話されたのだった。
 このことを教えて頂いた時に、私は何か自分の中でピーンと来るものがあった。以来、自分の判断だけでなく回りの人はどう考えているのかなということが考動する際の基軸の一つとなった。
 確かに、時代の推移で常識というものが変わる場合もある。しかし、普遍的に変わらないものもある。私は人間の長い間の知恵が集約されている書物から学び、更にはお客様の説得力ある真実の話の中から、自分の常識を確立していくという姿勢を大事にしている。常識の大切さを教えてくれた先輩には本当に感謝している。(いわしたまなぶ@日本政策金融公庫米沢支店 支店長兼国民生活事業統轄)

平成26年4月27日 米沢日報掲載
平成27年1月30日14:45配信