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竹田 歴史講座

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          わが交遊録


「親になる大変さを教えてくれた九里茂三先生の一言」
                          後藤 喜彦
   
 娘の幼稚園を選ぶために、米沢市内の様々な幼稚園を見学に行った。どこも素晴らしくいい先生ばかりだったから選ぶのに苦労した憶えがある。最終的に九里幼稚園に入園させて頂いた。
 入園前の面接で、九里茂三先生から「人の親になったのだから大変なのは当たり前です」と喝を入れられたのを覚えている。
 普通、幼稚園や保育園といえばどこも給食になっているが、九里学園では親が弁当を作って持たせる教育を取り入れている。毎朝弁当を作るのは大変だったが、驚いたことに弁当一つで、娘と会話するネタも増えた。さらには蓋を開けるだけで子供の嫌いな食べ物がすぐわかり、たまに完食して帰ってきた日には私に見せびらかしてくれた。
 茂三先生からはいろんなことを学ばせていただいた。「大変で当たり前です」と言われ、改めて茂三先生の一言の重さを知ることになり、娘も弁当を通じて周りの子ども達や人と触れ合う楽しさを学べたと思う。
 娘は5年前に卒園したが、給食であれば娘のことをわからなかったかもしれない。茂三先生の言った「親になる大変さ」の意味をかみしめている。
 茂三先生は既に現役を退かれたが、言葉にとても重みがあった。なにより、子供だけでなく自分自身も学ばせて頂くことができた。本当に感謝申し上げたい。(ごとうよしひこ@㈲後藤商店代表取締役)

平成26年7月6日米沢日報掲載
平成27年1月30日14:45配信