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公立置賜総合病院 小児科医長 木島一己氏


 川西町美女木に民間会社が運営するげんき保育園(藤倉利英社長)が4月からオープンし、7月からは生後2か月から小学3年生まで計3人の病児保育も行われる。地内には木島医師がキッズクリニックを開院し、担当医師として病児保育に携わる。

ーなぜ病児保育なのですか。設立の経緯について教えて下さい。

 病気の子どもたちを診察し、感じたのは、お母さんは「子どもを看たいが仕事を休めない」という悩みです。私は研修医になったときからそのようなお母さんの姿を見て、病児保育があればいいと思っていました。

 西置賜地区で病児保育に対してアンケートをとったとき、「知らない人に預けるのは心配だ」、「病気の時くらい親が看てあげなさい」、「3世代同居なら病児保育はいらない」という意見もありました。子どもが病気の時に人に預けてまで仕事にいくことに抵抗があり、病児保育に対しては偏見もあります。特に地方には多く、お母さん方より男性や高齢者に多いように思います。しかし、親には子どもを看てあげられない事情がある。祖父母が働いている家庭も多くなったきたのです。

 協力者の藤倉利英氏とともに2年前川西町に、病児保育を提案したが、病児保育についてのイメージや概念が浸透していないため、受け入れてもらえなかった。外来の保護者にアンケートをとり、署名を兼ね町の声として需要があると何度も提案しました。

ー病児保育はどういう施設ですか

 病児保育は入院と外来の中間の場です。子どもたちがよほど具合が悪く遊ぶことができない場合は別ですが、病気にかかっても元気な子どもはいるわけですし、病気の時も遊べる場を提供するということが必要です。毎日、通園する保育園であれば、安心できます。

 都会では病児保育は増えつつありまが、ほとんどは保育園や医療機関に併設しています。病児保育は補助が少ないため、採算性が悪く、熱意だけでやっているところもあるが、単独の施設は赤字になります。保育園併設型は保育士は常時いるが、病気の時は病院に行かなくてはならず、利便性に欠ける。医療機関併設は医師や看護師が常駐し安心だが、保育士を確保しなければならない。病児は毎日いるとは限りません。 

ー「げんき園」はどんな病児保育施設になりますか

 初年度は生後2か月から小学3年生まで定員は3人です。地内にはキッズクリニックを開院し、医療機関と保育所一体型になります。病児保育料は補助のないところは約7000円ですが、国や県、川西町の補助があり、1日2000円です。

 看護師の資格を持つ保育士もいますが、病気の子どもを看るには基礎知識が必要と、園では私が講師として、昨年の10月から月一回こどもの病気の見方、はやりの病気、救急蘇生法などの講習会を開いています。

 お母さん、お父さんが安心して預けられる施設にしたいですね。それには医療機関と保育士のいる保育園が連携し、知識や技術を学びレベルアップするつもりです。園児の声を聴きながら、診療できるのが楽しみです。

きじま かずき
昭和48年生まれ。山形市在住。山形大学医学部大学院卒業、仙台市立病院、山形済生病院、長井市立病院、公立置賜総合病院。東京都出身。家族は妻、小4、年長の息子、年少の娘の5人。