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連合・米沢地区活動推進委員長 齋藤貴裕氏


 労働者の雇用や権利を守る連合。働き方の多様化や時代背景から、難しい組織運営を迫られている。連合の今後について聞いた。

ーー連合はどんな活動をしていますか。

齋藤氏 連合置賜は厳しい社会経済の中で、労働者の雇用や格差の解消に向け、地域で顔が見える運動をと、従来から組織されていた「連合米沢地域協議会」と「東置賜地域協議会」、「西置賜地域協議会」が合併し、06年に設立され、今年で6年目になります。現在、3市5町の置賜地域内構成組織から形成されており、電機連合や交通労連、自治労、県教組、フード連合など78組合約1万人が加入し、米沢地区勤労者福祉会館内に事務局があります。

 西・東置賜・米沢の3地域で違いますが、クリーン作戦など地域貢献活動や議員との懇談で政策・制度実現に向けた請願の取り組みも活動の一つです。米沢では雇用創出や地域活性化の視点から、米沢BNO(ビジネスネットワークオフィス)の特別会員になっているなど、連合本部が目指す「働くことを軸とする安心社会」の実現に向け、地域事情にも合わせながら活動しています。

ーー5月1日のメーデーは組合員の参画する大きな活動ですね。

齋藤氏 今年は40組合から470人が参加し、賃金改善や待遇改善、格差是正などシュプレヒコールでデモ行進しました。非正規労働者の増加や雇用・賃金不安、社会不安など労働者を取り巻く環境は悪くなっていますし、昨年の東日本大震災で生活の場を失った被災者の生活再建などを含めた震災からの復興・再生も大きな問題です。

 被災地とのつながりや絆を深め、労働者の権利を得るためにもあらためて連帯を確認するメーデーとなりました。

ーー連合としての課題はどんなところにありますか。

齋藤氏 一組合の人数が減っており、組合員は減少する一方です。退職者が多いものの、新規採用がない場合や人員整理などで退職者が発生ということもあります。組織的には加盟費が納められない、メリットがないなどの要因による組合の脱退もあります。加盟していない労働者でも、労働問題などがあった場合の相談も受けており、入る意義がないと感じるかもしれません。

 連合という大きな組織の立て直しも必要でしょうし、事業活動の整理をしながら、労金や全労済などの労働福祉団体と連携しつつ、今入っている人のメリットづくりに集中しなければならないと思っています。そこから新しい活動に入りたいと思います。

 働き方の多様化もありますが、組合員の考え方も多様化しており、自分のために何をしてくれるのかということにとらわれているようです。人よりも自分という時代の中で、組合員の意識も薄れてきており、連合の求心力も薄れてきているのかもしれません。

ーー今後の方向性は。

齋藤氏 民間、公務員など色んな業種があり、組合員が同じ考えで取り組みができないことがあります。その中で方向性を見出すことは困難ですが、連合はそれぞれの立場を尊重した上で労働者全体としての働く場所の確保や賃金、生活の安定など大きな問題に対し、情報交換や論議の場を設け取り組んでいます。これからもそうです。

 被災地への取り組みも連合として、働く場所の確保ができるのかといえばできるともいえませんが、連合として具体的な形にすれば求心力も高まるかもしれません。市民から見れば連合は何をやっているのか分かりづらいということもあるでしょうが、正規・非正規労働者からの相談や不当解雇、企業倒産などの雇用問題は、連合本部や連合山形と連携しながら支援するなど、地域で必要な取り組みに重点をあてながら、総意があれば新しい取り組みをしていきたいと考えています。

 地域をどのように発展・活性化させるかという取り組みは、労働者の確保というところにも繋がる最重要課題でもあり、マクロ的な方向かと思います。

さいとう たかひろ
 上山市出身。平成7年、山形大学工学部情報工学科卒業。日立米沢電子(株)入社(現(株)ルネサス北日本セミコンダクタ)。同14年同労働組合執行役員、米沢支部書記長、同20年支部長、同22年連合山形置賜地協事務局次長、同23年12月より現職。家族は妻、2男1女の5人暮し。