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織絵夢人館 染織デザイナー 鈴木貴子氏


 コラボレーション商品やオーダーメイドの陣羽織を手がける鈴源織物(有)織絵夢人館の鈴木貴子氏にこれからの目標などを伺った。

ーー会社について教えてください。

鈴木氏 当社は昭和8年、祖父の鈴木源之助が土地を求めて旧南谷地小路に創業しました。着物地や天然繊維素材を使った無地、着尺などからはじまったのが原点です。あれから約70年が経ちましたが、奥には創業当時の建物が今なおも残っています。

ーー織絵夢人館は歴史マニアに絶大な人気がありますね。

鈴木氏 機屋というと、入りづらいと思われがちなところがありました。もっと広く米沢織の魅力を伝え、地元の方や観光客の方々に気軽に入って頂けるようなお店にしたいと、当社で手作りした商品を販売するショップとして、平成元年にオープンしました。

 織絵夢人館の由来は米沢織の「織」、手書きができる「絵」、夢と心を包む「夢」、そして「人」の沢山集まる「館」に、東方文明のオリエントを当て字にしました。今では男性・女性用合わせて約50種のオリジナル商品を取り揃えています。これらの商品はお客様から「こういうものがあったらいいな」というヒントを得て、商品化したものです。

ーーこだわりを教えてください。

鈴木氏 とにかく米沢織の魅力を伝えたいというのが一番にあります。当社で織った生地をベースに、デザインをおこし、試作を重ね、縫製したり、ここにしかない「オリジナル商品」をつくり、地場産業の米沢織を生かした「メード・イン・米沢」を目指しています。

 米沢織の良さを知るために自分たちの手で触わって、デザインを変えたり、付属品を加えたりして、米沢らしいものづくりにしたいと願いを込めて商品づくりを行っています。

ーー陣羽織展は全国テレビでも放送されましたね。

鈴木氏 戦国武将ブームのなか、この米沢には上杉謙信公をはじめ、景勝公、直江兼続など、有名な武将が数多おられました。そして兼続の盟友とも言われる前田慶次は、天下に名高き傾奇者として、その生き方に全国にいるファンの方は憧れを抱いています。

 当社の陣羽織展が放送されから、毎週のように全国各地から見にこられる方が増え、「傾奇者のように派手な衣装をまといたい」、「自分だけのものを作ってください」と布を持ち込み、デザインまで指定される方もいらっしゃいました。打ち合わせしてご要望にあったものを作るのは私たちの醍醐味です。日常ではできないようなことを体験して頂き、武将になりきる、想いを馳せるという素敵な一瞬を味わい、喜んでいただければと思っています。

 米沢には掘り起こすと、いろんな素材が沢山眠っています。そういったものを題材にしてもっと米沢をアピールしていきたいと思っています。

ーー陣羽織をオーダーメイドした場合、完成までどのくらいかかりますか。

鈴木氏 だいたい1か月ほどでお渡しできるようになっています。スニーカーにジーンズ、Tシャツ姿でも似合うのが陣羽織の魅力ですので、一着いかがでしょうか。

ーー今後の目標はありますか。

鈴木氏 米沢に来て、お土産やご当地品を買うだけでなく、ここでしか見ることができない、そして作れないことを体験し、喜びを味わってもらうことで、お土産話に華が咲くお手伝いをしたいと考えています。

 米沢にたくさんの方が訪れるように、観光の面でも何かお手伝いさせていただきたいと思いますので、これからもよろしくお願い致します。

すずき たかこ
米沢市生まれ。県立米沢東高校卒業後、京都芸術短期大学(現京都造形芸術大学)染織科に進学。卒業後は東京都内で働き、その後帰省。鈴源織物(有)入社。平成元年、米織を使った小物やお土産を販売する織絵夢人館をオープン、染織デザイナー。現在、染織作家としても活動中。