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東北文教大学・東北文教大学短期大学部
  
               学長 鬼武一夫氏


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「生の声を聞き出しながら地域との連携を深め、大学の持つ人材や専門性を通して社会貢献する」

 平成26年4月から学校法人富澤学園 東北文教大学・東北文教大学短期大学部の学長に就任した鬼武一夫氏へ、学長としての抱負や同大学の特色、目指す方向などについて聞いた。

ーー平成22年4月、保育士、幼稚園・小学校教諭を養成する東北文教大学が開学致しました。山形女子短期大学から4年制大学への移行は長年の懸案でしたね。

鬼武氏 山形女子短大は昭和41年に開学し、翌年に幼児教育科が設置され、これまで50年近い歴史を有しています。バブル崩壊までの日本は比較的豊かな時代であり、就職先もそこそこにあり、短大としての役目が果たせた時代でした。しかし、その後の時代は実用的な資格を有するスペシャリスト、あるいは幅広い教養を身につけたソリューション型(自分で問題解決ができる)の人材というように社会的ニーズが年々高まってきました。
 例えば、保育士の現場でも現在は短大卒の保育士が7、8割を占めていますが、これから10年から15年を見据えると、学生は4年制大学にシフトしていくのではないかと思います。それは保護者自身の学歴が4年制大学卒が増えているという背景もあると思います。

ーー新学長として抱負をお聞かせ下さい。

鬼武氏 大学内には教員を始めとしていろいろな専門性を持つ人材がおります。それらの人たちが研究や教育面で働き易い環境を整備しながら、大学の持つ潜在力をもっと豊かにして行きたいと思います。
 次に、東北文教大学を県内外でもっと幅広く社会貢献できる大学にしていくことです。人材育成を全面に出してどのような貢献ができるか、まずは地域からの生の声を聞き出しながら、より地域との連携を深めていきたいですね。このような取り組みを行うことで、地域からの期待、御指導、幅広い応援も頂けるのではないかと考えています。
 三番目は、大学も短大も人を直接に相手にするという人材養成を行っています。その為に相応しい学生を育てることです。山形の地域の要請に応える学生を育てたいと思います。

ーー今年3月、東北文教大学として初の卒業生が巣立ちましたが、進路面ではどんな結果でしたか。

鬼武氏 県内における教員に占める割合は、昭和61年頃には山形大学教育学部出身者が7・8割を占めていたそうですが、現在は5割程度で他大学出身者も半分ですが、その中に東北文教大学の卒業生も加わることになりました。
 今年3月、東北文教大学1期生を世に送り出しましたが、教員・保育士の採用が厳しい中で、小学校教員への就職では、希望者18名に対して内定・合格者が11名で合格率が61・1%、幼稚園教諭・保育士希望者24名に対して、同24名で同100%、大学院進学希望者6名に対して、同6名で同100%という結果でした。幼稚園教諭・保育士のうち6名は公務員で、短大時代は1名あるかないかでしたから、4年制大学化は大きな成果に結びついたと認識しています。

ーー少子化、短大の4年制化など、学生募集にあたっては大学間の競争も熾烈になってきています。東北文教大学の特色を今後どう打ち出していきますか。

鬼武氏 まずは私学の強みを発揮していくことだと思います。東北文教大学は、大正15年、富澤カネ先生が山形裁縫女学校を開校されたことに由来しています。富澤先生は「敬 愛 信」を建学の精神に定められました。その中で、信は信じること、また信念です。根っこがしっかりしていれば軸は動かないわけです。学生には大学での学びを通して、この精神を受け継いでほしいと思っています。
 さらに私は大学に入学した1年生の教育がとても大事だと考えます。基礎ゼミを開講し、勉強の仕方、進路の考え方、大学生としての生活面など全般について、面談を行いながら平均7、8名に対して1人の先生を配置しマンツーマンの指導に当っています。小学校教員を目指す学生の為には、「教職実践センター」をオープンし4年間にわたって細かなサポートを行っています。今年の小学校教員への採用率に見るように、成果は確実に上がっているものと思います。今後とも県民の皆様の御指導をお願い申し上げます。

2014年6月7日米沢日報掲載
2015年1月24日20:00配信

おにたけかずお
 昭和16年生、本籍山口県。金沢大学、名古屋大学大学院博士課程単位取得退学。同大理学部助手、同大医療技術短期大学部助教授を経て、昭和61年4月、山形大学理学部助教授就任。同大理学部教授、理学部長、理事・副学長。平成22年4月、東北文教大学教授・副学長、平成26年4月、同大教授・学長。専門は生殖生物学、発生生物学。