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山形県漬物協同組合青年会 会長 後藤喜彦氏
  


gotoukatuhiko漬物文化を次世代へ継承
 昔ながらの保存食「食卓に並べたい」

 今年10月、28年ぶりに本県で全日本漬物協同組合連合会青年部会in山形(全国大会)が開かれるのを前に県漬物協同組合青年会の会長を務める(有)後藤商店代表取締役の後藤喜彦氏にお話を伺った。

ーー県漬物協同組合青年会とはどういった組織ですか。

後藤氏 県漬物協同組合の下部組織として昭和48年10月、県内漬物業の後継者育成を目的として創設されました。会員は県内で漬物業を営む13人で、置賜地域は3人(企業)を有しています。私は平成24年6月に会長を拝命し、今年で2期目を迎えました。

ーー活動内容を教えて下さい。

後藤氏 技術力向上のために、年に1度、各県に赴いて研修を積んでいます。例えば水戸や日光、遠くは九州・福岡など漬物の名産地まで足を運び、各地の業界の視察しました。これまで塩こうじを使った漬物などを見て回りましたが、商品に対する思い、向き合い方などを学び、刺激を受けることができました。
 また、上山市にある春雨庵で毎年11月に沢庵禅師(和尚)を祀った供養祭の協力をしています。昔ながらの漬け方で行う漬込み式は、1年後の供養祭の時に試食されます。同時に大根輪投げ大会というイベントも行っております。
 親会では4年に1度県内の漬物を集めた品評会を開催しています。50年以上の歴史があり、そちらもお手伝いさせて頂いています。

ーー漬物業界における現状は。

後藤氏 昔と比べ、漬物を食べる機会がどんどん減ってきているのが現状です。核家族化や食の多様化で、食卓に漬物が出されなくなっていますし、そもそも漬物を食べたことの無い子ども達もいます。
 昔は祖母や両親が漬物を漬けていましたが、今ではそういった光景も余り見られなくなってきました。そのため、漬物は平成10年頃をピークに、漬物業全体で3割強は落ち込み、業界そのものも減って来ています。後継者がいないという理由で廃業したところも少なくありません。

ーー全日本漬物協同組合連合会青年部会in山形(全国大会)が開催されますね。

後藤氏 親会の県漬物協同組合の近清剛理事長が、今年春から全国漬物協会理事長に就任したこともあり、今年10月に開催することが決まりました。
 主に全国の漬物業会の方に山形へお越しいただき、漬物文化の理解や親睦を深めるのが目的です。場所は山形市山形メトロポリタンで、11月24日に行われますが、本県では28年ぶり、2度目の開催となります。
 大会は式典やご当地ならではの方をお呼びして講演会を開催し、全国から約300人ほど出席を予定しています。また、食の重要性を再認識しながら、次に活かせるような場にして行きたいと思います。

ーー今後の抱負をお願いします。

後藤氏 「漬物離れ」を大きく感じてきました。ですから、一番は漬物を食べたくなるような食文化にしていきたいですね。ご飯を食べる際は「漬物がほしいね」と言って頂ける方を増やしていきたいと思っています。
 ある子供が漬物を作って食べたことがあり、「好きな物は赤かぶの漬物」と言っていたことを聞きました。そういう機会を増やし、幼いうちから食べることが漬物を復活させるチャンスだと考えています。
 我々大人もそうですが、知らなければ食べません。まずは漬物を広げる活動に取り組み、子ども達に漬物の美味しさを伝えて行くことだと思います。 
 あとは後継者問題です。息子、娘に胸を張って引き継げるような仕事をして行かなければ「継ぎたい」と思ってもらえるはずありません。様々な食品業界、組合がある中で、漬物のB級グルメなど、何かして行きたいとですね。

2014年6月29日米沢日報掲載
2015年1月24日20:00配信

ごとうよしひこ
 昭和52年米沢市生まれ。米沢東高校、法政大学経営学部卒業後、(有)後藤商店入社。平成23年、代表取締役に就任。24年から山形県漬物協同組合青年会会長。現在は両親、妻、子供3人の7人家族。