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6月29日

【米沢市複合施設】材料費高騰で26億円強

 米沢市議会6月定例会本会議が26日開かれ、東日本大震災以降の資材、労務費高騰に伴う新文化複合施設の増額補正予算が賛成多数で可決された。補正予算増額後は4億3200万円増の26億3200万円。議決前には、住民理解が得られないとして中村圭介議員が提出した建設延期や建設費用削減などの修正案は反対多数で棄却された。

 増額補正は、市内建設業者の3共同企業体(JV)が参加した先月8日の市立第四中屋内運動場建築工事の入札で、予定していた6億2800万円を大きく上回る7億円前後となり、不調に終わったことを受けたもの。

 今回の市が行った入札参加者からの聞き取り調査では、復興予算執行に伴う公共事業の増大や消費税の増税前の駆け込み需要で建設労働者が不足し、人件費が大幅に高騰。また、鉄筋工事やコンクリート工事等の施行単価の上昇が見られるという。実際に県内では建設に関わる職種の労務単価が平成24年度と比較して約20%増、資材の型枠では最大40%上がっている。

 新文化複合施設における増額の内訳として、人件費が2億6900万円、資材及び設備機器が1億6300万円の計4億3200万円。

 全国的にも入札不調は相次いでおり、県内では酒田市の市庁舎、駅前開発が不調、頓挫、米沢市の舟山病院では西病棟改築工事を延期した。一方、千葉・八千代市の図書館とギャラリーを併設した複合施設では、入札不調を受けて当初予定していた事業費を縮小して対応。24日の予算特別委員会では、中村圭介議員から「事業規模を縮小することも視野にいれてみることも必要」と出されたが、市当局や建設推進派の市議からは「基本設計からやり直せば完成が1年程度遅れてしまう。(中心市街地活性化の)成果を勘案すれば、4億円上がってもやむを得ない」との見解を示し、折り合いはつかなかった。

 また、予算委員会で市から提出された資料で「1億1000万円の縮減を行った」と説明があったが、今回の増額分の減額とは関係なく、市議からは「なぜこのタイミングで出すのか。誤解を招く」と批判が相次いだほか、建設地を巡り二転三転し、資材高騰を受けて3月定例会で建設費を2億円増の22億円にしたばかりの市の対応と認識の甘さを露呈した格好となった。

 本会議では渋間佳寿美議員らが中村議員が提出した修正案の賛成討論を行い、反対14で否決。その後の追加補正予算案は賛成14、反対9で可決され、着工が決まった。これにより、市は8月6日に再入札を実施する。

 最終的な建設費用については、今回の追加補正26億3200万円に加えて、施設に取り付ける太陽光発電や有機EL照明などの総額の工事費用は約5000万円となる見込み。

 一部の議員から出された地区説明会等は行わない方針で、市は7月15日の広報紙面で説明するとしている。