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10月20日

領地吉良からみた吉良上野介、伝国の杜で講座

 江戸時代の吉良と上杉が縁で今年12月、米沢市と愛知県西尾市が友好都市を締結するのを前に、米沢市伝国の杜で今月から始まった特別展「忠臣蔵の真実〜赤穂事件と米沢〜」の展示に合わせ14日、西尾市教育委員会分会振興課学芸員の三田敦司氏が「領地吉良からみた吉良上野介」と題して講座を開いた。

 三田氏は、現在の西尾市の状況と足利義氏の長男・長氏が吉良荘西条を継ぎ、四男・義継が吉良荘東条を引き継いだとされる説を解説し、江戸時代まで続く吉良家の誕生についてを紹介した。三田氏によると、吉良家は戦国時代に入り一度西条、東条ともに滅亡へと突き進んだものの、徳川家康が家臣に召し抱えられ、関ヶ原の戦い後に旗本として再興。江戸時代以降は赤穂事件まで高家として取り立てられ、幕府の祭礼を司ったことや朝廷への使者、伊勢神宮へ将軍の名代として代参したことなど、吉良義弥、義冬、義央の3代にわたる吉良家を挙げた。

 一方、赤穂の討ち入りで殺害された義央に関して、農耕馬にまたがって領地を巡見したとする「赤馬伝説」や180㍍の黄金堤を一夜で築堤、妻・富子の眼病治療を期して、富好新田を開拓したという地元の伝承についても触れた。

 また、11月10日に早稲田大学の谷口眞子准教授による講演会「討入りにかかわった人々とその人生」が開かれるほか、来月2日に県立米沢女子短期大学教授の小林文雄氏、16日に上杉博物館学芸主査の角屋由美子氏がそれぞれ「仮名手本忠臣蔵の世界」、「赤穂事件と米沢」と題したギャラリートークを行う。

 現在開かれている特別展「忠臣蔵の真実〜赤穂事件と米沢〜」は、11月24日までで、国宝「上杉家文書」後光明天皇口宣案(米沢市上杉博物館蔵)、西尾市指定文化財「職人歌合絵巻」(華蔵寺(西尾市)蔵)、庄内出身の画人・池田月潭筆の「赤穂義士討入図」などが展示されており、赤穂事件の討ち入りの実態や米沢藩の対応、米沢藩への影響について展示されている。入場料は一般600円、高大生400円、小中生250円で、常設展示室も入場可能となっている。