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南陽市がワイン特区認定、事業者の新規参入容易に

 南陽市は11月29日、内閣府よりワイン特区の認定を受けたと発表しました。
特区の名称は、「ぶどうの里なんようワイン特区」で、区域は南陽市の全域となっています。
 特区を申請した背景には、南陽市の農業者の高齢化や後継者不足の深刻化等により耕作放棄地が増加しており、特例措置の活用により、小規模施設での酒類の製造、販売を可能とし、新規就農者がワイン製造に参入することで、生食用ぶどうより労働力が軽減される醸造用ぶどう(種無しぶどうを栽培する際に必須の作業であるジベレリン処理が不要)の生産が拡大し、耕作放棄地の解消と地域活性化を図るというものです。
 適用される規制の特例措置は、「特産酒類の製造事業」で、ワインの製造には最低数量が年間6,000リットル以上必要ですが、特区になることで2,000リットル以上で製造でき、設備投資が小さくなり新規参入がしやすくなるという利点があります。
 県外で6店舗のレストランを経営する共同経営者の親族が南陽市の出身であることや、同社のレストランで使用するワインをぶどうから生産し、自社ブランドにより差別化を図りたいという意向があるとのことです。該当企業は、昨年度から南陽市でぶどう作りを始め、今年度は外部委託してワイン製造を行いましたが、ワイン特区の認定が得られたことから、来年度から本格的に南陽市でワインを製造していく予定です。これらの動きを受けて、南陽市では今年9月からワイン特区の申請に取り組んでいました。
wine16-1 白岩孝夫南陽市長は、「この度、ワイン特区の認定をいただいたことは、大変嬉しく思います。この認定を機に、南陽市でワイン作りをしたいという方が多く現れ、ワインの産地としてのブランド力を高めていきたいと考えています。」とコメントを発表しました。
 南陽市では、特区認定を受けて庁内にプロジェクトチームを立ち上げ、インバウンドの観光客を誘客する動きにつなげていきたいとしています。
 政府の構造改革特別区域計画(第40回まで)で、これまでワイン特区を受けた数は23特区で、今回(第41回)でワイン特区の認定を受けた数は南陽市を含め3特区です。山形県内では、上山市がすでにワイン特区の認定を受けています。
wine16-2 山形県農業センサスによれば、山形県内でのぶどう農家は、平成22年の2,810人が、平成27年に2,240人と570人減少(△20.3%)、一方、南陽市は平成22年の430人が、平成27年に332人と98人の減少(△22.8%)と、県の減少より減少率が大きく、耕作放棄地は山形県が平成22年の744,273アールが、平成27年に837,165アールと92,892アール増えています。(+12.5%)南陽市では、平成22年の41,932アールが、平成27年に46,653アールと、4,721アール増加しました。(+11.3%)
 南陽市は、約300年のぶどう栽培の歴史があり、生食用ぶどうの産地として知られています。また、明治半ばよりワインの醸造も始まり、山形県内12社中4社のワイナリーがあり、ぶどうによる産業が盛んな地域となっています。 

写真上:南陽産ワインのPRのため毎年開催している「ワインフェスティバル IN 南陽」 写真下:よりおいしいぶどうを収穫するためのぶどうの剪定作業(写真提供:南陽市)

(2016年11月29日21:50配信)