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米沢市 市庁舎耐震化へ基本的な考え方を提示


shiyakusho17 米沢市は、5月8日、市当局と市議会議員の協議の場である市政協議会の中で、耐震強度不足が判明している米沢市庁舎の耐震化について基本的な考え方を示し、その後、総務部長、財政課長が記者会見を開きました。
 現庁舎は昭和45年9月30日に完成し46年が経過、一般社団法人山形県建築士事務所協会耐震判定委員会より、平成27年4月22日付け判定書で、震度6強程度の「地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、または崩壊する危険性が高い」という判定が出されています。耐震性能を表すIS値は、安全の目安0.6に対して、庁舎の一部を除き、0.210〜0.294と0.3未満となっています。(0.3未満は倒壊・崩壊の危険性が高い)

 米沢市は、市庁舎の耐震化整備方針を検討するため、①耐震補強②建替え③市内公共施設(置賜総合文化センター、すこやかセンター、アクティー米沢)への分散化について技術的な調査を実施した結果、①耐震補強は、基礎からの補強となるため現実的に不可能②建替えは、防災拠点整備、市民の利便性の観点で最良の方法だが、多額の費用を要する、効率的な設計・工事に十分な検討が必要③市内公共施設への分散化は、会議室などが十分に配置できないことや、市民の利便性低下の可能性、今後40年間の累計コストは高くなる、などの指摘がなされました。

kishakaikenshiyakusho17 これまで市町村役場建替えは、国からの交付税の対象となっていませんでしたが、平成28年4月に発生した熊本地震では庁舎の損壊や倒壊の恐れから5市町の本庁舎が使用できなくなり、災害対応に遅れが生じるなど、通常業務が一時的に停止したことから、国は平成29年度地方財政対策の中で、「市町村役場機能緊急保全事業」を創設しました。
 これは昭和56年の新耐震基準導入前に建設され、耐震化が未実施の市町村の本庁舎の建替えが対象で、平成32年度末までに事業を完了する必要があります。国からの財政措置は、事業費の22.5%について交付税措置が行われます。置賜地方では、長井市、川西町、白鷹町で庁舎建替えを計画しています。

 米沢市は庁舎耐震化の基本的な考え方として、「考慮すべき視点」として、庁舎が災害対応など重要な拠点となる、平成32年の東京オリンピックを前に労務単価、建設資材等が高騰する可能性がある、現庁舎が建設から46年が経過し、建替えを議論する時期である、現庁舎の空調設備の更新に約4億円が見込まれる、今後10年程度の中で、市立病院の建替え、南地区統合中学校の建設などの大規模事業が予想されるなど、大規模事業の実施に伴う財政負担に耐えられる財政構造の構築が必要などをあげています。
 米沢市が関係者からの聴取調査を行ったところ、発注方法の工夫等により、平成32年度までの建替えは可能であると判断されたことから、
 基本的な考え方として、
①現本庁舎に配置されている部署を移動することを基本に建替えする。
②当分の間、教育委員会、健康福祉部健康課、上下水道部は現行のとおり分散配置とする。
③国の財政措置の期限となる平成32年度までの建替えを目指す。
④場所は現庁舎敷地内とする。
⑤発注方法としては、「設計・施工一括発注方式」を現時点での最有力候補とし、発注支援事業者(建設コンサルタント)と協議しながら決定していく、
を提示しました。

 予想される事業費は、本体工事費 41〜58万円/㎡ ×11,000㎡=45〜64億円、解体工事費5億円、駐車場工事費等2億円の計52〜71億円を積算しています。
 また事業費を71億円で計算した借入の後年度負担は、本体工事費分の借入額約58億円、解体工事費の借入額約4億円で合計62億円を見込んでいます。返済額は平成38年〜43年度に最も大きくなり、交付税措置をマイナスした実施負担額は、毎年度2億7千万円、平成44年度は実質負担額は約2億円となり、以降、少しずつ減少し、平成62年度は実質負担額約1億円で返済終了となる見込みです。
 
 今後の日程として、5月15日広報よねざわに「基本的な考え方」を掲載するほか、5月19日〜23日まで、中川勝市長らが出席して、市庁舎耐震化事業に関する市民説明会を開催します。会議時間は質疑を含めて1時間程度を予定しています。(事前申し込み不要)日時と会場は、5月19日(金)19:30〜すこやかセンター、5月21日(日)17:00〜すこやかセンター、5月22日(月)19:30〜置賜総合文化センター、5月23日(火)19:30〜伝国の杜となっています。
 また6月上旬に、発注支援業務委託プロポーザル(予算議決時の条件付)を募集し、6月定例会最終日の6月29日に、補正予算の議決を図りたいとしています。また7月下旬に、発注支援業務委託契約、7月〜12月、基本計画(基本構想)の策定、平成30年1月〜設計・施工一括発注プロポーザル準備、同7月〜平成31年6月、基本・実施設計(12か月)、平成31年7月〜平成33年3月新庁舎施工(21か月)、平成33年4月〜現庁舎解体、駐車場・外構整備、移転作業、新庁舎稼働、という日程案を示しています。
 なお、時間的な制約から有識者等による審議会は開催せず、基本計画(基本構想)案については、パブリックコメントを実施するとともに、市民説明会を開催します。進捗状況に関しては、市議会へは総務文教常任委員会(協議会)、市政協議会で協議し、市民に対しては市ホームページで周知し、広報よねざわに掲載します。

 この日の市政協議会では、議員より米沢市立病院の建替え、南地区統合中学校の建設を含めた後年度公債費を示してほしいとの意見が出されましたが、市当局からはその二つの事業の実施時期や事業費が明確になっていないことから、具体化した段階で提示したいと回答がなされました。

問い合わせ先 米沢市総務部財政課管財係 22−5111(内線2305)

(2017年5月8日19:55配信)