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米沢市上杉博物館 「米沢藩 武士のお仕事」開催中


uesugi-1 2020年1月11日(土)より米沢市上杉博物館において、コレクション展「米沢藩 武士のお仕事」が始まり、初日は同館主任学芸員佐藤正三郎氏によるギャラリートーク「展覧会の見どころ」が行われました。この展覧会では同館が所蔵する資料をもとに、米沢藩の軍事編成や、政治・家政など米沢藩士の多彩な仕事を紹介しています。(写真右=解説する佐藤正三郎主任学芸員)

 展示品は前期71点(97点)、後期71点(2月18日以後、一部資料の展示替え)で、大半の資料は今回が初公開となるもので、米沢藩士関係資料の魅力を伝えるものとなっています。
uesugi -2 展示内容は6つのコーナーに分かれています。(写真左=上級家臣の甲冑を展示)

1「戦の備え」では、芋川家伝来の甲冑(鉄錆色紺糸威二枚胴具足)を始め、上級藩士の具足や陣笠など、主君のために戦うという武士の勤めの根幹となるものについて紹介しています。
2「藩政の確立」では、直江兼続が書き送った書状や米沢藩が15万石時代(1670年代)の陣形図が展示されました。
3「階層と役職」では、組織としての藩を紹介するものとして、米沢藩の軍事編成をまとめています。その中で、幕末に戦闘用の衣服として袴からの変更を命じられた下級藩士の雲井龍雄らは、組の格に関わるとして拒絶した文書が展示されました。封建時代の上下関係の身分の厳しい時代に、下級藩士が拒絶したというのは驚きです。(写真下=直江兼続書状)

uesugi-3 また初公開として、現在の白鷹町荒砥にあった陣屋と船着場の絵図が展示されています。さらに、米沢藩九代藩主上杉鷹山が実子の顕孝(あきたか)の教育に当たる家臣(小姓)に示した教育方針を記した文書(国宝「上杉家文書」上杉鷹山書状1通)は、どのような内容を教育をすべきかが具体的に書かれてあり、興味をそそられます。最後に「為せば成る」の有名な和歌が記されていますが、よく目にする鷹山の「為せば成る」の字体とこの文書の字体は多少違っていて、こちらの字体は鷹山らしい一層の格調さを感じさせます。(写真下=上杉鷹山書状 「為せば成る」の部分)
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4「戦に準じる」では、参勤交代にお供し江戸藩邸に詰める仕事や、京都から伊勢参詣の街道沿いを生き生きと描いた二双六曲の金屏風(道中風俗図屏風)が初公開され必見と言えます。佐藤主任学芸員は、当初、この屏風が何を描いたものか不明で、その後、「伊勢参宮名所図会」と全体の構図や配置が極めて類似点があり、計18場面の伊勢参詣の道中風俗図と判明したと述べました。右隻の1番目は、京都の三条大橋や四条大橋、奥に清水寺や八坂の塔などが描かれ、左隻の18番目は宇治橋が描かれています。(写真下=道中風俗図屏風)


uesugi-55「技芸と内職」では、米沢藩お抱え絵師目賀田家の絵師が描いた孔子像の三幅や、宮島誠一郎が将棋駒作りの内職を描いた絵は、コミカルで見ていてとても楽しい絵となっています。また、清野大学(侍組1400石)の陪臣には誰がいて、内職として何をしているかなどの詳細がまとめられています。その内訳は、繊維業、煙草、雑貨、食品などを扱っています。(写真下=宮島誠一郎が将棋駒作りの内職を描いた絵)
uesugi -66「幕末・明治」では、雲井龍雄が庄内藩の内紛を探るために派遣され、その書き記した日誌が屏風に貼られてあります。また戊辰戦争の際に、敵味方識別のための肩章や明治3年頃の米沢藩の軍服が展示されました。
 今回の展示では、判読が難しい古文書がづらりと並ぶ展覧会と違い、米沢藩士の暮らしぶりや仕事の内情などを気軽に見て知ることができる内容となっています。

 会期は3月22日までで、毎週月曜日休館(祝日の場合はその翌日)、開館時間は9時〜17時(入館は16:30分まで)。入館料 一般210円(160円)、高大生110円(80円)、小中生50円(40円)( )内は20名以上の団体料金
ギャラリートーク 第2回 2月1日(土)14:00〜「米沢藩士の調べ方」
         第3回 3月7日(土)14:00〜「藩士の仕事百景」
問い合わせ 米沢市上杉博物館 TEL 0238−26−8001

(2020年1月11日19:30配信)