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結城豊太郎記念館「ふるさとのひなまつり」展始まる


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 南陽市立結城豊太郎記念館で、1月15日(水)から企画展示「ふるさとのひなまつり」が始まりました。山形県置賜地方の中での雛人形展示は同館が最も早い開始です。(菅野家(左)の雛人形と高橋家の婚礼衣装と同家の雛人形(右))

girls_doll2 展示された雛人形は南陽市内の菅野家、高橋家、安部家の3家が所蔵するもので、それぞれ享保雛と古今雛など歴史を感じさせるものとなっています。(写真右=安部家の雛人形)

 南陽市でひなまつりが盛んに行われるようになったのは戦後になってからのことです。江戸時代、米沢藩内では上巳の節句(ひなまつり)よりも端午の節句の方が盛んでした。
 菅野家の享保雛と古今雛は、同家が江戸時代に薬や紅花などの仲買をしていた時に、江戸や上方などで買い求めたものとされ、享保雛は男雛(おびな)の釣り上がった涼しげな目元と張りのある両袖、女雛(めびな)の五衣(いつつぎぬ)と袴のたっぷりとした膨らみに特徴があります。古今雛はとても柔和な表情をしており、衣装には金糸(きんし)や色糸(いろいと)を使って華麗な縫紋(ぬいもん)が施されてあり、女雛が戴く天冠(てんかん)の玉飾りをつないだ瓔珞(ようらく)も見所です。また手前に並ぶ五人囃子は、皆丸顔に引目鉤鼻で、江戸時代中期に流行した次郎左衛門雛に特徴が似ています。
 高橋家は、江戸時代、上杉のお殿様が近隣で山狩りをした際には御休憩所に指定された大百姓で、米沢藩より苗字帯刀を許されました。昭和20年代に山形県で初の貸し衣装業を始め、当時としては珍しく高価なレコードの販売も手がけました。会場には高橋家の3着のきらびやかな婚礼衣装が展示され、ハレの日にこの衣装を着た花嫁さんたちの姿が目に浮かぶようです。また珍しい狆曳(ちんび)き官女(かんじょ)や能の「高砂」「三番叟(さんばんそう)」を題材にした人形が展示され目を楽しませてくれます。
 宮内地区にある安部家のひな人形は、女児が誕生した家々を渡り、最終的に安部家にもたらされたものです。御所の中で、天皇の即位や朝賀、節会などの公式行事が行われた紫宸殿を模した豪奢な御殿飾りの流れを汲んでいます。はっきりとした制作年代は不明ですが、昭和初め頃と考えられるとしています。調度類や蒔絵仕立てであるなど、とても高価な仕立てとなっています。

girlds_doll4 他には菅野和子さんが制作した貝殻を使った可愛いお雛様も展示しています。菅野さんは村山市出身で、宮内の老舗金物屋に嫁ぎ、手が器用なことから家事や子育ての合間に子供たちの遊びを兼ねて小物を作ったそうです。
(写真右=菅野和子さんの貝殻を使った可愛い雛人形)



girls_doll3 金山地区にお住まいの上浦冨美子さんは、傘福や吊るし雛の作品を出展しました。約20年前に退職を機に趣味として始めたもので、今では公民館などで講師として指導しています。これまで400を超える作品を制作しました。反物一反を丸々使って仕上げた作品もあるそうです。赤色を基調に、華やかな雰囲気を醸し出しています。(写真左=上浦冨美子さんの傘福や吊るし雛)

girls_doll5 今年、同館では雛人形と一緒に写真を撮ることができるコーナーを玄関に設けました。お雛様になった気分を味わってもらおうと、檜扇(ひおうぎ)と笏(しゃく)も貸し出します。椅子が2脚あり、同館訪問の思い出にもなります。(写真右=雛人形と一緒に写真が撮れるコーナーを設置)

展示期間は、3月22日(日)まで。
入場無料。月曜日休館(但し、祝日は開館、翌日休館)
南陽市立結城豊大郎記念館 TEL 0238−43−6802

(2020年1月16日16:50配信)