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令和6年度南陽市一般会計当初予算案は前年比▲1.4%に

1 南陽市は、2月6日、令和6年度当初予算案の概要を記者会見で発表した。一般会計の当初予算額は166億8,000万円で、前年度比▲2億4,200万円、率では▲1.4%の伸びとなり、令和5年度に次ぐ過去2番目の予算編成となる。
(写真右=新年度予算を説明する白岩孝夫市長)
 白岩孝夫市長は、「人件費、社会保障関係費の増加や、物価高への対応、市民の利便性向上のためのDX推進、脱炭素化に向けた公共施設のLED化改修工事、3人っ子政策などによる子供・子育て施策の拡充、健康まちづくりへの新たな取組」などを重点にしたと述べ、市債残高は順調に減少も(▲5.4%)、経常収支比率は若干高い(95.1%)と述べた。また市税はコロナ禍から脱しつつあり概ね増収が見込めるが、歳出では人件費の上振れ分があるとした。投資的な経費は、宮内公民館分について、大幅な減少が見込まれるとした。

 歳入では、市税は堅調に推移するものと見込み、前年度を6,392万円上回る35億8,637万円余りの見込み。(前年度+1.8%)、地方交付税は、前年度を7,700万円上回る46億4,000万円(同+1.7%)を計上する。国庫支出金は、投資的経費の減少などから、前年度を3億1,237万円下回る21億1,976万円を計上(▲12.8%)。
 市債は投資的経費の減少により、前年度を3億9,990万円下回る8億1,280万円(▲33%)とし、歳入全体に占める市債の構成比は4.9%となり、前年度比33%の減少となる。

2 歳出では、人件費が令和5年度の給与改定や会計年度任用職員への勤勉手当の支給開始により、前年度を3,334万円余り上回る27億9,186万円余り(前年度比+1.2%)。扶助費は障害福祉サービス費、障害児通所支援給付費の増加などにより、前年度を1,945万円余り上回る32億5,714万円(+0.6%)を計上した。公債費は、前年度から1,331万円余り上回る15億2,827万円余り(+0.9%)となる。
(写真上=南陽市役所)

 主な施策では、「新たな日常(ニューノーマル)を構築する」を7つの基本施策を横断する目標として掲げ、エネルギー価格や物価の高騰により、市民生活や事業者の経営環境が深刻な状況にある中、市民の暮らしを守ることを第一に、DXやゼロカーボン、SDGs、健康のまちづくりの推進などの地域活力を創造し、持続的な市政の発展に繋げる施策を推進する。
①生成AIを活用した業務効率化の推進(予算額112万円):自治体業務にAI(ChatGPT)を導入する。業務の生産性を上げ、業務時間を有効活用することで、市民サービスの充実を図る。DX推進事業費全体の2,832万円の中に含める。
②社会教育施設のLED化(予算額4,196万円):公民館、体育館、武道館などの社会教育施設の照明器具を変え、環境負荷の少ない地域づくりに率先して取り組む。
③学童保育の充実(予算額1億3,844万円):赤湯小学校内に開設した赤湯第3学童について、さらに一教室分拡充し、放課後における児童の安全な居場所づくりを図る。
④健康まちづくりの推進(健幸ポイント事業、予算額4,211万):日々の歩数や健康事業などの市行事等への参加に応じて、ポイントを付与するもので、市民が「楽しく」「お得に」「無理せず」運動の習慣化に取り組む機運を高める。開始は9月からで、市民500人に対して、一人当たり最大6,000ポイントを付与する。
⑤男性HPVワクチン接種助成事業(予算額213万円):令和5年6月、国に先駆けて市独自で開始した男性への任意接種費用の助成(46,800円分)を継続することで、がん等の疾病予防を図る。対象者は40人分を想定。
⑥南陽市みらい議会の開催(予算額100万円):市内中高生の関心をさらに高めながら課題解決に向け、みらい議員一人ひとりが多様なアイデアを出し合い、予算の活用について議論を重ね、具体的な実践に繋げることで将来を担う人材の育成を図る。
⑦宮内地区交流センター(宮内公民館)の建設(予算額1億150万円):宮内地区における地域づくりや人づくり、住民相互の交流の輪が広がる社会教育活動の拠点として整備するとともに、エネルギー効率に優れたユニバーサルデザインに配慮した人と環境に優しい施設を目指す。令和7年度供用する。
⑧農業水路等長寿命化・防災減災事業(予算額7,600万円):農業用ため池の決壊等を防ぐため、防災重点ため池を対象に、農業用の利用がなされていないもので、管理者との協議が済んだため池について計画的に廃止する。令和6年度は3箇所、令和7年度に3箇所の計6箇所を予定する。
⑨南陽市自分ごと化会議の実施(予算額359万円):くじ引きで選ばれた市民同士が、地域課題を議論する場として開催するもので、政治や行政を自分ごととして捉えることで社会への関心を高め、まちづくりへの市民参画をさらに進める。

 予算案は、2月13日開催の令和6年3月定例会に上程される。3月に市議会議員選挙が行われるため、昨年より3週間ほど早い開催となる。