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竹田 歴史講座

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置賜三十三観音霊場御開帳 残り期間1か月余りに




 山形県には、庄内、最上、置賜に「三十三観音」があり、「出羽百観音」と呼ばれています。置賜では、400年ほど前、米沢藩初代藩主上杉景勝の重臣、直江兼続の後室お船の方が観音信仰篤く、西国三十三観音をなぞらえて領地内に三十三観音霊場を定めたのが始まりと伝えられています。以来、置賜三十三観音霊場は、地域の人々の手により大切に守られ、観音様の大慈大悲の御心を身近に感じることができる霊場となっています。
 平成30年から、庄内、置賜、最上と1年ごとに順次御開帳がおこなわれ、置賜三十三観音御開帳は令和の新しい時代が始まった5月1日から10月31日まで行われています。残すところ1か月余りとなりました。置賜では平成24年の御開帳以来、7年ぶりとなります。出羽百観音が連携しての御開帳の取り組みは全国的にも初めての試みです。
 御開帳に先立つ今年4月28日には、長井市にある「道の駅 川のみなと長井」でご開帳特別法要「新たなる令和の安寧を願って」が置賜三十三観音札所会、やまがたアルカディア観光局が主催して行われました。この日は法要、ご詠歌奉納、奉納太鼓、餅まきなど多彩なイベントが開催されました。

 置賜三十三観音巡礼は、4月下旬から11月までがお勧めです。雪深い置賜地方は冬季間は参拝することができません。置賜三十三観音は、米沢市に9観音、長井市に6観音、南陽市に4観音、川西町に1観音、白鷹町に9観音、飯豊町に4観音が所在しています。回る順番は決まっておらず、地図を見ながら回ると良いでしょう。行程は2泊3日だとゆっくり参拝でき、モデルコースも紹介されています。
 巡礼の衣装は、気軽に歩きやすい服装で良く、訪ね歩く中で信心の高まりとともに必要な衣装や、数珠、輪袈裟などの用品を揃えていけば良いとのことです。
 巡礼の作法は①山門で合掌し一礼して入る②水屋で手を洗い口をそそぎ清める③納礼(おさめふだ)を観音堂の定められた場所に納る④観音堂にてお線香やお灯明を供える(台があるところのみ)⑤参拝⑥朱印所で朱印をいただく⑦門前で合掌して一礼して、次の札所へ移動します。
 観音堂内には入れませんので、観音堂の前で立行で参拝します。また線香台や灯明台のないところでは、火をつけずにお供えを行います。御開帳では厨子(ずし)の扉を開きご本尊を直接参拝できます。
 御朱印は観音堂傍の朱印所、または民家で朱印を管理している札所もあります。朱印帳への墨書き300円、朱印帳への朱印のみ200円など、置賜三十三観音朱印料で定めています。
 
 秋の深まりとともに、いよいよ、本格的な観光シーズン到来となります。置賜の各地にある観音霊場を訪れながら、置賜の自然、食、温泉などを満喫してはいかがでしょうか。

参考文献 ※置賜のお寺めぐり(発行 株式会社置賜日報社)
     ※置賜三十三観音巡礼マップ(発行 置賜三十三観音札所会)
 
問い合わせ 置賜三十三観音札所会事務局 第21番 小野川觀音 宝珠寺
      ☎︎0238−32−2929 FAX 0238−32−2988
      置賜三十三観音札所会公式ホームページ
                   http://www.okitamakannon.com

(2019年9月19日19:20配信)