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竹田 歴史講座

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池坊米沢支部、新型コロナ終息を願い上杉神社で献華祭




 華道家元池坊米沢支部は、4月30日、上杉神社拝殿で「第68回上杉神社献華祭(けんげさい)」を開催しました。この行事は毎年関係者ら40人程度が参加して行われてきましたが、今年は新型コロナウイルス感染防止のため、規模を縮小して大野華月支部長ら5名で行いました。
 
 はじめに、上杉神社宮司らが神事を執り行いました。
本殿に報じる菊の花言葉は「倣霜(ごうそう)」で、晩秋に大方の花が散ってなお、霜を恐れずに花を咲かせる誇り高く屈しないことを意味するものです。霜を恐れずとは、新型コロナウイルスに負けないという思いを表現しています。
 献華の儀では、伊藤玉泉(ぎょくせん)さん、渡辺保華(やすか)さんの二人が奉仕者となり、新型コロナウイルスの終息を願い、菊の花を一本一本丁寧にいけていき、「祈りの花」を献華し、本殿に奉納しました。
 
(参考)
 池坊は、およそ1400年前、聖徳太子が如意輪観音(にょいりんかんのん、菩薩の一尊)を安置するために、京都に「紫雲山〈六角堂〉頂法寺(しうんざんちょうほうじ)」を創建し、そこに努める僧侶が行った仏前供花(きょうか)としての祈りの花が始まりとされます。その後、遣隋使となった小野妹子が入道し、専務と改め、池の畔に住んでいたことから、次第に池坊と呼ばれるようになりました。池坊生け花は室町時代から鎌倉時代にかけて成立し、560年の伝統を今に伝えています。
 また頂法寺の住坊の名前には、代々専の字を用い、現在は45世の池坊専永(いけのぼうせんえい)氏が宗匠(そうしょう)です。また華道家元池坊米沢支部は、昭和15年に創立されて現在に至っています。

(2020年5月1日11:55配信)