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長井市特産の行者菜が収穫時期を迎えています。行者菜は、滋養強壮の効果がある希少な山菜「行者にんにく」を手軽に食べることができるように、「ニラ」と交配してできたもので、滋養強壮の基となる「硫化アリル」(にんにく成分)やビタミン類が豊富に含まれ、疲労回復や動脈硬化の予防などで注目されている新しい野菜です。 長井市では全国に先駆けて栽培を始め、現在は40戸の農家(家庭菜園などを含む)が約70アールに作付けし、年間25トンを生産しています。香りが強烈で病害虫が寄らないことから、農薬や化学肥料を使わない特別栽培農産物となっています。
5月7日、行者菜生産グループの横澤芳一代表の圃場(長井市花咲町)で、収穫作業が披露されました。今年は雪が少なく収穫時期が例年より1週間ほど早いとのことです。横澤さんは背丈が50センチほどに成長した行者菜を鎌を使って茎の部分から丁寧に切り取っていきました。刈り取られた行者菜からは、強烈な香りが辺りに立ち込めました。
生産された行者菜は、4分の1が県内で消費され、他は関東、関西を中心に県外へ出荷されます。包装ビニールには行者菜の説明や、硫化アリルの含有比較、栄養成分、おひたし、醤油漬け、卵との炒め物などの簡単なレシピが印刷されているなど、消費者にアピールする商品となっています。地元スーパーでの小売価格は、1束(120g入ほど)で100円程度だということです。
行者菜は、露地物は5月から9月まで収穫でき、刈り取っても1ケ月で成長し、年に3〜4回収穫できます。また、一度植えると2年目から4〜5年収穫できます。
長井市では、行者菜100人プロジェクトを立上げ、生産者を増やす取り組みが行われています。