米沢織と紅花を題材にした映画『紅花の守人』が4月16日、17日に伝国の杜置賜文化ホールで開催されましたが、その上映に先立ち、4月16日午後、米沢上映プレイベント 座談「米沢と紅花」が行なわれました。
映画「紅花の守人」米沢上映実行委員会の九里廣志実行委員長は、映画『紅花の守人』の中で取り上げられていない、米沢市で紅花復活に心血を注いだ先達、米沢市立第二中学校の元教師、鈴木孝男氏(平成25年逝去)のことを紹介したいと考え、米沢のみで記録映画の上映を開催したと述べました。
鈴木孝男氏は明治初期に化学染料の登場により廃れてしまった紅花栽培と染色方法を独自で研究して80年振りに復活し、米沢市立第二中学校に「香華クラブ」という研究クラブを作り、生徒たちと紅花研究を行いました。また紅花の研究所を作り、海外からの研究者と交流を行いました。
次に、記録映画『草木染 紅花の里 ー米沢ー』が上映され、紅花復活に向けて努力を重ねた鈴木孝男氏の足跡などが紹介されました。
続いて、九里廣志実行委員長(九里学園長)、米沢二中香華クラブ元部員の湯沢孝氏、紅花料理家の大山るり子氏(天童市)、YTSディレクターの庄司勉氏の4名が登壇し、鈴木孝男氏の紅花に対する思いや生徒指導などについて座談会を行いました。
また会場には、鈴木孝男氏の奥様弘子さんが鈴木孝男氏による紅花復活に至る過程を述べました。
鈴木孝男氏が残した膨大な紅花に関する研究資料を今後、どのように保存、活用していくかが課題として問題提起されました。
会場入口には、「香華クラブ」が制作した紅花染文化研究のパネルや刺し子タペストリー「鷹山公の思い!」などが展示されました。