高鍋藩秋月家が生んだ三名君、上杉鷹山、秋月種茂、黒田長舒(ながのぶ)の「経世済民」の思想とその実践を学ぶことを通して、これからの社会のあり方や地域づくりについて考えようという「秋月三名君フォーラム in 米沢2022」が令和4年10月22日、米沢市の伝国の杜置賜文化ホールで開催されました。
このフォーラムは、毎年、宮崎県高鍋町、福岡県朝倉市、米沢市の3市町が持ち回りで開催しているもので、今回は米沢・朝倉交流会(北村正敏会長)、上杉鷹山公NHK大河ドラマ化をすすめる会(相田治孝会長)が主催しました。
江戸時代、高鍋藩の秋月家第6代藩主となった秋月種美(たねみつ)の長男が種茂、次男が米沢藩第9代藩主となった上杉鷹山、種茂の次男が筑前秋月藩の第8代藩主黒田長舒です。
フォーラムでは、主催者の挨拶に続いて、歓迎詩吟を行い、羽生麗翠氏が書道吟を披露しました。基調講演は、米沢市生まれで、元野村総合研究所取締役、元大阪経済大学教授の加藤国雄氏が「上杉鷹山の藩政改革と金主たち〜米沢藩の借金・再生史」と題して講演を行いました。
加藤氏は、上杉鷹山関連のテレビ番組で、米沢藩の借金が現在の価値で200億円と聞き、その巨額さを実感してファイナンス(財政・金融)面から定量的研究を行いどのように米沢藩財政が破綻寸前まで悪化したのか、どのような施策で鷹山は財政を立て直したのか、米沢藩の赤字財政の資金繰りは誰がどのように応じたのかの3点を中心に講演を行いました。
続いて、九里学園高等学校教諭の遠藤英氏がコーディネーターとなり、米沢藩(上杉家)を加藤国雄氏、秋月藩(黒田家)を稲葉武彦氏(公認会計士)、高鍋藩(秋月家)を石川正樹氏(高鍋町文化財保存調査委員会委員長)が「財政面から見た三藩の藩政」をテーマに、パネルディスカッションを行いました。