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竹田 歴史講座

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日本民藝協会 沖縄と米沢を結ぶ田中俊雄と布の夏期学校




 日本民藝協会(東京都目黒区)、山形県民藝協会が主催する「沖縄と米沢を結ぶ 田中俊雄と布の夏期学校」米沢会場が、8月25日から8月27日まで米沢市で開催され、全国から約60名が参加しました。
 このイベントは、米沢市の機屋の長男として生まれ、染織王国沖縄を第二の故郷として沖縄織物を収集し、その研究に生涯を捧げた田中俊雄(1914〜1953)に焦点を当てた内容となっています。
 田中俊雄は、米沢市出身の経済学者大熊信行の紹介で、民藝を主唱した柳宗悦(やなぎむねよし)に師事しました。先の戦争で焼け野原となった沖縄の染織を戦後に復興できたのは、田中俊雄が収集した染織の現物があったこととその研究によるものです。田中俊雄は、「民藝」とは、「民衆が作ったところの工芸品であり、また民衆の日常つかうべき工芸品の意味である」と述べています。(民藝運動と琉球行)
 夏期学校に先立って、8月23日からよねざわ市民ギャラリー「ナセBA」を会場に、日本民藝協会常任理事の白鳥幸昌氏が収集した沖縄や各地の染織に関する書籍、工芸品、絵画など計150点が展示されました。 会場には沖縄首里城の復元に力を注いだ米沢市出身の建築家伊東忠太をはじめとして、米沢と沖縄が不思議な糸で結ばれていることも紹介しています。
 夏期学校初日の8月25日には、開校式に続いて、グループに分かれて、出羽の織座「米澤民藝館」(米沢市門東町1丁目)、「米沢織 新田」(同松が岬2丁目)、「ナセBA」(同中央1丁目)を見学しました。米沢民藝館では、同館の山村幸夫氏が米沢における青麻や上杉鷹山が始めた米沢織の歴史、原始布と名付けた織物の特徴などを紹介しました。また「米沢織 新田」では、紅花染の実演や機織りの現場などを見学しました。
 8月26日午後2時からは、伝国の杜置賜文化ホールで、米沢市民無料公開講座「米沢と沖縄を結ぶ 不思議な糸」をテーマに講演会などが開催されます。