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竹田 歴史講座

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没後80年記念宮島詠士展、個人所蔵等70点余りを公開




 書聖と言われた宮島詠士(米沢出身、1867〜1943)が今年没後80年となることから、詠士の顕彰活動を行っている詠士会(菊池峰月会長、米沢市)は、10月17日から22日まで、よねざわ市民ギャラリーを会場に「没後80年記念宮島詠士展」を開催しました。
 展示された作品は、扁額、軸、額、まくり、書籍など、米沢市上杉博物館所蔵の13点を含む70点余りです。上杉博物館所蔵以外は、詠士会会員や企業、市民が所蔵するものを借用して展示しました。
 作品は詠士が中国留学時に、清朝末期の能書家で散文家の張裕釗(ちょうゆうしょう、張廉卿、1823〜1894)から学んだ線の優雅さや滲みなどの独特の筆法などで書かれてあり、詠士の世界が会場に溢れていました。

 10月21日には、香川県高松市在住で、2022年に大東文化大学書道学科を卒業した和泉詩さんを講師に迎えて、記念講演「宮島詠士の人と書 ー佐藤氏念祖碑を中心にー」の記念講演が行われました。
 和泉詩さんは、詠士の略歴や佐藤氏念祖碑建設の経過、詠士の書丹した佐藤氏念祖碑の碑文の文字と、詠士の師である張裕釗の楷書千字文からいくつかを抜き出して比較した結果などを考察し、「同じ人が書いたのではないかと思うほど、バランスの取り方や細かい角度、線の長さまで類似していることが分かった。師の教えが色濃く残っている」と述べました。