米沢消防署は、8月19日午前、米沢市舘山地内にある御成山で、山形県消防防災航空隊との山岳救助合同訓練を実施しました。この訓練は、山岳救助の必要が発生した際に、安全、確実、迅速な救助活動を行うことや、山形県消防防災航空隊と連携しながらスムーズな救助を行うことを目的に実施されたものです。
訓練の想定は、8月19日午前9時頃、1名で山林の法面作業中に滑落し、自力下山ができず、併せて熱中症のために救助要請に至ったというもので、米沢消防署から救助隊5名を含む10名、山形県消防防災航空隊はヘリコプター1台と隊員10名が参加しました。
訓練は、はじめに山形県消防防災航空隊への要請訓練が行われました。救助要請者の携帯電話から家族に、家族から米沢消防署に連絡が入り、さらに米沢消防署は救助に時間を要することが想定されることや、現場環境が悪いために山形県消防防災航空隊へ出動を要請しました。
次は、山岳救助資機材を使用した救出救助訓練で、米沢消防署救助隊4名が約40度の斜面で滑落した救助要請者まで、ロープと担架を下ろし、救助要請者を励ましながら担架に載せました。ヘリコプターでの救助ができる場所まで移動しました。
更に、ヘリコプターによる搬送のための引き継ぎ訓練を行いました。地上から50メートル以上もある空中にホバリングするヘリコプターから隊員2名降りてきて、救助要請者を別の担架に移し、そこから隊員1名と救助要請者が吊り上げられて、ヘリコプターに救助されました。
次は担架を使用しないで隊員1名が救助要請者と共にヘリコプターに吊り上げる訓練を行い、無事に終了しました。
米沢消防署救助隊は、5名で1チームを構成し、現在2チームで業務に当たっています。年代は20代から40代となっています。気温が30度を超える中、隊員たちは真剣な面持ちで訓練に臨んでいました。
訓練終了後に、米沢消防署副署長(消防司令)の伊藤仁氏が、訓練の成果などについて感想を述べました。