![]() |
商売繁盛、交通安全、縁結びなどで信仰が篤い、南陽市の烏帽子山八幡宮で、4月18日、明治36年の建立以来123年を迎えた大鳥居の注連縄掛け替えが行われました。4月20日の烏帽子山八幡宮春祭りに先立って毎年行われています。この大鳥居は、烏帽子山八幡宮の裏山から切り出された石材を使用して、石工吉田善之助氏が刻み、建師市川良次氏により建立されたもので、石造り継ぎ目無し、一本石の鳥居としては日本一の大きさを誇っています。鳥居の高さは、10.75メートル、笠石の長さが12.7メートルあります。重さが約300kgある注連縄は、注連縄保存会会員が冬期間に作ったもので、縄の中に十番線(太さ)を入れて強度を保っています。
新しい注連縄は、赤湯小学校6年生児童の鼓笛隊が先導して、午後1時に市内赤湯北町を出発し、清水町、本町、表町などを回り、注連縄保存会会員が注連縄を担いで烏帽子山八幡宮へ通じる急な石階段を登り大鳥居に運ばれました。
午後2時から注連縄掛け替えの安全を祈願する神事が行われ、赤湯小学校児童たちや大勢の観光客が見守る中で、保存会会員2人が大鳥居に梯子を掛けて登り、2台の滑車を使って古い注連縄を降ろして、次に新しい注連縄を引き上げて左右で固定しました。
注連縄掛け替えの最中、烏帽子山八幡宮禰宜が児童たちにどのように大鳥居が建立されたかの説明を行いました。この行事を通して、子供たちの地域の伝統ある文化を理解してもらい、青少年の健全育成、地域の活性化につなげたいとしています。
掛け替えは、神事を含め約1時間ほどで手際良く無事に終了し、その場にいた人たちから大きな拍手が起こりました。会場では、大鳥居の注連縄用藁を使用したお守りが児童らに配布されました。