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竹田 歴史講座

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インタビュー (公社)山形県看護協会会長 若月裕子氏


【タイトル】
 「協会は、会員の声に耳を傾け課題を解決する努力を継続」
 〝患者さんの求めや今必要なことの段取りができる看護師に〞

 令和3年6月に、(公社)山形県看護協会第10代会長に選出された若月裕子氏に新会長としての抱負などについて伺った。(インタビューは、米沢日報デジタル社長 成澤礼夫)

—井上栄子前会長に続き、米沢市立病院出身の会長が2代続きました。新会長としての抱負や看護協会が果たすべき役割とは何かについてお聞かせ下さい。

wakatsuki-1若月氏 看護協会の会員は、保健師、助産師、看護師、准看護師の方々です。その仕事の基本は、住民の健康に関与して、健康な方はより元気に、病気に罹ったら1日も早い回復に向けて看護にあたることです。寿命が長くなり、病院だけではなく、自宅や介護施設などあらゆる所で看護職は働いています。医療の専門職として、住民が豊かに暮らし人生を全うできるよう手助けするのが私達に課せられた役割です。
 協会は、医療に関わる人たちが働きやすいように、応援や支援をしています。年々医療が高度化し、女性が多い職場ですから働き続けることには色々な困難さもありますが、常日頃、会員の声に耳を傾け、課題解決の努力を継続しています。

—昨年1月以来、世界は新型コロナウイルス感染症という危機的な状態に遭遇しています。看護職の方々はどのような心構えで職務に当たられているとお考えですか。

若月氏 感染症指定病院のほか、指定外病院、リハビリ期の病院、PCR検査を実施の病院など、感染症罹患防止のため、看護師をはじめ、皆さんが大変な勉強をしながら、自分や家族の健康を考慮して仕事に当たっていると思います。心労も大きく、本当に一生懸命ですね。
 コロナ患者に接した看護師さんから直接お話を聞いたのですが、感染予防の観点から手袋やフェースガードなど、防護具を着用して患者さんに接しています。直接、肌に触れての看護ができないことが申し訳ないと話していました。
 その中でも、病室内で米寿のお祝いやお誕生日会を開催し、患者さんと家族をzoom(ズーム)でつないで喜んで頂いたと聞いて心が温かくなりました。看護師としての使命感と責任感が伺える話であり、私も嬉しい気持ちでいっぱいになりましたね。

—医療技術の進歩と相まって、「看護の質」の向上も求められています。協会は、どのような取り組みを行っていますか。

wakatsuki-2若月氏 「看護の質」という場合、時代によって標準は変わっていくと思います。現在は新型コロナに対する感染症対策が喫緊の問題であり、その知識が必須ですし、新しい医療技術も吸収する必要があります。
 看護協会では、新型コロナウイルス感染症に対して、復職支援、軽症者等宿泊療養施設や山形市コロナワクチン接種業務等への看護職派遣、研修会開催、情報発信、県民の健康及び福祉の増進に関する事業などに取り組んでいます。
 「地域包括ケアシステム」の推進により、看護職は看護の専門性を高めて「認定看護師」や「特定行為研修修了者」などの役割を拡大した活躍が期待されています。
 看護の質では、患者さんとの日常において、患者さんのニーズを看護師が受け止めることができ、今必要なことの段取りがきちんと行えることが一番だと思います。それは知的財産やノウハウのようなものであり、先輩の後姿を見て、真似て学んでいくものと思いますが、相手に気を効かせることができる事も看護には求められています。
 私が大事にしている言葉に「心配」があります。
 それは相手に心を配ることで、先々のことが分かっていないとできないので、それができるナースになってほしいと思います。

—結婚や出産で一度看護職を離れた後、再度看護職につかない人も多いと聞きます。もったいないなと感じますが、再就職しない理由はどのようなことが挙げられますか。

若月氏 本人は仕事を再開したいと考えても、やはり家族の協力がないと難しい場合があります。病院勤務の場合は3交代で夜勤や日曜日や祝日も勤務があります。家族と役割分担がうまくできれば職場復帰が可能となると思います。
 協会が新型コロナのワクチン接種のために看護職を募集したところ、山形県内で70数人の応募を頂きました。家族の方から「看護師としての力を発揮したら」と背中を押されたという方がたくさんいました。大規模接種会場では、一生懸命に働いてくださり、大変に助かりました。中には、何十年も注射をしていないという方もいましたが、何回も練習したところ、かつての経験と勘が取り戻せたようでした。
 県内には庄内1、最上1、置賜1、山形に3カ所の「看護管理者の会」があり、病院、訪問看護ステーション、保健所が入ったネットワークができており、山形県の強みです。
 そのネットワークを通して地域の実情にあった種々の方策を考えながら、働く人や利用する人が今何が必要かを話し合っています。協会では、種々のコースを用意して学べる機会を提供していますので、会員の方も会員以外の方もご利用頂きたいと思います。

略歴
 昭和56年4月、米沢市立病院就職。平成24年、認定看護管理者取得。同26年4月、米沢市立病院副院長兼看護部長。令和2年4月、(公社)山形県看護協会就職。同3年6月、同会長就任。


(2021年11月5日11:20配信)