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卯月 米沢俳句会
幼名で呼ばれて花の萌ゆる中 阿部綾子
原発を襲う戦や春炬燵 石口達郎
北帰行らしき呼び交ひ早朝より 磯部知子
独り寝の万の神の月冴ゆる 小川孝子
陽に光る技に芽吹きの力秘め 神原省治
分校に新任教師草もゆる 木村正子
帰白鳥月山に添ひ振り向かず 佐々木昭
春うららペンの先より眠くなり 佐々木清子
草餅の薄き緑に春を佳味(かみ) 佐藤和雄
豪雪を跳ね起き生きる木々の枝 佐藤君子
一杯のトルココーヒー春の朝 足澤 聡
数々の別れもありて春の月 永井しげ子
コロナ禍や悲喜こもごもに卒業す 濱田洋子
大雪原散居村の入り日かな 原田芦雪
雪の嵩日ごとに溶けゆく窓の外 山口雀昭
母作る香気ただよう蓬(よもぎ)餅 渡部美知子
令和4年(2022)4月16日(土)
(於)米沢市西部コミュニティーセンター
(2022年4月23日16:35配信)