鈴虫や本堂内に澄み渡る 石口達郎
鈴虫や屋内に入りて気負ひなく 礒部知子
鈴虫の増えたる籠の音豊 小川孝子
鈴虫はふと父かとぞ母かとぞ 佐々木昭
鈴虫や終湯ゆったり耳あづけ 佐々木清子
宵闇の鈴虫鳴いて値上げかな 佐藤和雄
鈴虫を眠れぬ夜の友として 永井しげ子
鈴虫は亡き父と説く母の知恵 濱田洋子
鈴虫や今を喜び鈴くらべ 藤田道幸
枕辺の籠の鈴虫子守唄 山口雀昭
鈴虫の鳴き声探し草の野辺 渡部美知子