![]() |
川西町は2月10日に開催した「川西町新庁舎整備基本設計・実施設計業務公募型プロポーザル」二次審査(公開プレゼンテーション及びヒアリング)の審査結果を2月13日に開かれた川西町議会全員協議会に報告し、株式会社鈴木建築設計事務所(藤原薫代表取締役、山形市相生町)に選定したと発表しました。優秀者には、株式会社本間利雄設計事務所が選定されました。
審査委員会は、委員長に山口俊昭氏(川西町副町長)、副委員長に山畑信博氏(東北芸術工科大学建築・環境デザイン学科教授)、委員に、石川敏昭氏(山形県置賜総合支庁建築部建築課長)、鈴木清隆氏(川西町総務課長)、井上憲也氏(川西町未来づくり課長)、吉田良司氏(川西町地域整備課長)の6人で構成しました。(写真右=鳥瞰イメージ)
これまでの選定経過は、昨年12月22日にプロポーザル公告を行い、今年1月15日に第一次審査を行いました。その結果、配置技術者の保有資格や過去の業務実績、CPD取得単位の状況について、事務局での客観評価を行った結果、参加表明書の提出があった4者全てから技術提案書の提出を求めることとしました。川西町が技術提案書提出を求めた参加者名(五十音順)は次の4者です。
株式会社 秦・伊藤設計
株式会社 鈴木建築設計事務所
株式会社 平吹設計事務所
株式会社 本間利雄設計事務所
二次審査は、2月13日に川西町農村環境改善センターで町民が傍聴する中で行われ、4つの特定テーマを踏まえて提出された「業務実施方針」及び「特定テーマに対する技術提案」に係る公開プレゼンテーション及びヒアリングを実施し、審査委員による主観評価及び第一次審査結果を踏まえた審査委員会の総合的な評価の合議により最優秀者及び優秀者を特定しました。
川西町が掲げる新庁舎の基本方針の中での特定テーマは、
【1】町民の暮らしを守るための防災機能に対する計画
【2】町民の利便性向上と執務空間の効率化に対する計画
【3】建設地の自然・気象条件に対応した計画
【4】建設コスト・管理コストに対する計画
となっています。
株式会社鈴木建築設計事務所の対応としては、
【1】は、大地震時の建物損傷を抑える4つの耐震コアを設けた「耐震型RC造庁舎」、あらゆる災害時もBCP(事業継続計画)を確実に実行できる「防災活動拠点」となる庁舎
【2】は、町民が気軽に立ち寄れる"まちのリビング"となる「ダリアフォーラム」、議会の様子がよくみえて多目的に利用できる「オープンな議場」
【3】は、川西町の気候を生かしたパッシブデザインによる「エコ庁舎」、エネルギー消費量50%削減を目標とした「ZERO-READY」を実現
【4】は、各階がコンパクトにまとまって効率よく働ける「ワンルーム型執務空間」、地域の資源を活用してライフサイクルコストを抑えた「地産地消型庁舎」
をあげています。
審査結果報告書では、最優秀者に選定された「株式会社鈴木建築設計事務所」について、
「本町の特性や現状について詳細な調査の上で提案された姿勢や、剛強なコア壁を配置しつつ大空間を確保する特徴的な技術提案、コストチェックを含めた明確かつ具体的なスケジュール管理計画などが高く評価された」と述べています。
(写真上=南西アイレベル外観イメージ)
最優秀者となった株式会社鈴木建築設計事務所は、今後の設計プロセスとして、庁舎建設は川西町の将来を据えた「まちの拠点づくり」と捉え、設計の各段階において町民、各種団体、職員、設計者が協働し、町の目指す庁舎づくりに向けたワークショップを重ね、町民アンケートの作成や会議内容や結果の広報、HP公開の積極的な支援により、町民の意見徴収や情報共有が可能な体制を整えるとしています。(写真上=ダリアフォーラム内観イメージ)
今後の業務工程計画(イメージ)では、平成30年2月に見積・契約の後にデザイン会議を開催し、2回のワークショップ、中間報告を経て、7月に基本設計を完了、その後に実地設計を開始し、2回のワークショップ、中間報告を経て、12月に実施設計を完了し、その後に設計最終報告会を開催する予定です。
株式会社鈴木建築設計事務所は、昭和33年に創立され、現在、所員数17人、保有資格は、一級建築士10人、構造設計一級建築士3人、二級建築士4人、建築積算士1人などで、近年の主な実績としては、障がい者支援施設松風園(平成18年10月竣工、米沢市)、社会医療法人公徳会佐藤病院(平成26年3月竣工、南陽市)、米沢こころの病院(平成29年5月竣工、米沢市)、道の駅米沢(平成30年3月竣工予定、米沢市)などを手がけています。
(2018年2月18日17:50配信)