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令和2年1月7日よりふれあいギャラリー金池(米沢市金池、トヨタカローラ山形(株)米沢店内)において、南陽市宮内町在住の加藤弘一氏が『フラワー長井線の四季』と題する写真展を開催している。
同氏は5年前、鉄道写真家、中井精也氏のフラワー長井線を題材にした作品を見て感動し、「自分も撮りたい」と思ったことがきっかけで撮影を始めた。
ギャラリーには、大小32点の作品が展示された。まず印象的なのは、ひまわり、ハス、桜の花などが画面いっぱいに撮影されている。花々が大きく映し出され、そのわずかな隙間の空間に、フラワー長井線を走るディーゼル車が映し出される。モチーフとしては花々が主で、列車は従の関係であるが、そこには絶妙なバランスが感じられる。加藤氏は列車マニアではなく風景写真家だからだろう。そのバランス感は、見る者とってはあたかもその場にいるような臨場感を呼び起こす効果をもたらした。
「情熱」、「秋、食べ頃」、など季節感が強烈に伝わってくる作品や、「夕日を浴びて」では線路が夕日に照らされ、キラキラと反射して本当に美しい景色となっている。(写真下)
フラワー長井線沿線がこれほどまでに美しい景観だったのかと改めて感動した。四季を通じて、いろいろな表情を持つフラワー長井線は、桜の季節だけではない多くの魅力を兼ね備えていることが写真展を見て分かった。加藤氏は「同じ場所でも季節によって異なる表情を見せてくれるのが楽しい」と述べる。
フラワー長井線は、南陽市の赤湯駅から川西町、長井市を通り、白鷹町荒砥に至る片道30キロ、1時間の乗車時間。沿線に花の名所が多いことから「フラワー長井線」と命名された。最近では列車にラッピングが施され、見る人の目を楽しませてくれる。列車内ではプロレスや結婚式、お酒やワインなどの飲食イベントを開催して話題を振りまいている。通勤通学の足として利用されている他に、置賜の観光に無くてはならない存在であるから、これからも末長く走り続けて欲しい。展示は1月19日まで。入場無料。
(2020年1月8日15:50配信)