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米沢市は、4月3日、宗教法人上杉神社所蔵の「大般若経 附経櫃3合」など計3点を市指定文化財に指定すると発表した。
指定にあたっては、3月19日に開催した米沢市文化財保護審議会(白石信也会長)が答申を行い、3月24日に教育委員会を開催して決定したもの。指定の日付は令和2年3月31日(告示日)。この指定により、市内指定文化財(国・県・市・登録文化財含む)は、総数137件から140件に、うち市指定文化財は57件から60件となる。
米沢市指定文化財の指定を受けたものは、次の3点。
1 物 件 名 大般若経 附経橿3合
(だいはんにゃきょう つけたりきょうびつさんごう)
種 別 有形文化財(書籍・典籍)
員 数 五百九十六帖
物件所有者 宗教法人上杉神社(米沢市丸の内一丁目4番13号)
指定理由 大般若経は、室町時代の版本全六百巻のほとんどが保存され、室町時代の信仰の広まりと、それを享受した上杉謙信や米沢藩、米沢市の近代史を研究する上で重要な意義を有するものである。
(大般若経:米沢市教育委員会提供)
2 物 件 名 三鈷柄剣 附金銅装黒漆鞘
(さんこづかけん つけたりこんどうそうくろうるしさや)
種 別 有形文化財(工芸品)
員 数 一口
物件所有者 公益財団法人 宮坂考古館(米沢市東一丁目2番24号)
指定理由 三鈷柄剣は、上杉家旧蔵であることが確認され、刀身の焚字象嵌(ぼんじぞうがん)や拵(こしらえ)の三鈷柄など工芸上優れたものであり、上杉謙信と仏教との関わりを研究する上で貴重な遺品である。
(三鈷柄剣:宮坂考古館提供)
3 物 件 名 刀 無銘 伝備前守家(かたな むめいでんびぜんもりいえ)
種 別 有形文化財(工芸品)
員 数 一口
物件所有者 公益財団法人 宮坂考古館(米沢市東一丁目2番24号)
指定理由 本刀は、上杉景勝が将軍家から拝領したものと考えられ、伝来の経緯が歴史的に裏付けられ、鎌倉時代の備前刀として工芸上優れたものである。
(刀 伝守家:宮坂考古館提供)
(2020年4月8日15:20配信)