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米沢市教育委員会は、4月10日、土屋宏教育長名で小学校の児童、中学校の生徒の保護者あてに「感染拡大防止に向けた調査の実施について」と題して調査を実施した。
これは学校再開による感染者を出さないための対応として、山形県教育委員会からの要請を受け調査したもので、3月29日から4月11日までの期間で、⑴感染拡大地域への旅行等(1泊2日以上)の有無、⑵感染拡大地域から来た人(家族を含む)との濃厚接触の有無の2点を調査する。
感染拡大地域は、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県、福岡県の1都2府6県を指し、濃厚接触は「3つの密(密閉空間、密集場所、密接場面)」の状況で、会食や会話などの接触があったものを指す。
⑴⑵に該当した場合は、学校(教頭)に連絡、該当しない場合は、確認票を学校に提出する。該当する児童生徒は、2週間の健康観察期間を取る。健康観察期間が登校日や学校再開後にも影響がある場合は、出席停止扱いとなるが、インフルエンザ同様に欠席扱いにはならない。健康観察期間は学校との連絡を密にし、健康状態を連絡するように依頼している。
さらに米沢市教育委員会は、4月16日、土屋宏教育長名で小学校の児童、中学校の生徒の保護者あてに「4月20日以降の新型コロナウイルス感染症への対応について」と題して文書を配布した。
冒頭、中学校の登校日を4月15日、小学校を4月16日としていたものを前日の4月14日に急に取りやめ、始業式、入学式を延期したことに「ご心配ご迷惑をおかけしましたことに、心よりお詫び申し上げます。」と記している。今回の延期に至った理由として、米沢市で新たに4名の感染が確認されたこと、感染の広がりが大きくなる可能性があることの2点を挙げた。
また4月20日からの対応として、
1 今後の対応について
⑴ 学校再開は5月7日以降
⑵ 学校再開の時期及び入学式、始業式の期日は4月下旬に判断して知らせる。
⑶ 中学校における部活動は行わない。
⑷ 登校日は設けない。
⑸ 教科書や課題、文書等の配布は次の方法で行う。
① 4月20日以降に配布する。(配布日時は各校で設定して知らせる)
② 集合させず、個々に配布する。
③ 原則として、保護者に配布する。
④ 配布は3密(密閉、密集、密接)にならない状況で行う。
2 その他
⑴ 学校の開放は、臨時休業期間中は継続するが感染リスクを下げるために協力を依頼する。
・体調不良や風邪症状のある児童生徒、感染拡大地域に行き来した児童生徒、感染拡大地域から来た人と濃厚接触をした児童生徒、家族に体調不良の人がいる児童生徒は利用を遠慮してもらう。
・学校利用の自粛を再度検討してもらう。
・学校利用の回数や時間を少なくできないか、検討してもらう。
・家庭での対応が難しく学校利用を希望する場合は、その理由を学校に知らせる。
⑵ 山形県で、臨時休業中の児童の死亡事故が発生したため、家庭での子供の安全確保に協力願う。(報道機関、議会に対しての文言は、「地域や保護者等との連携や定期的な見回り等を行うなどして、休業中の児童生徒の安全確保に努める)
⑶ 体調の変化に早く気づくため、家庭での検温を継続と1日2回(朝と晩)の検温を求める。(図右=山形県教育委員会が作成した健康観察シート)
上記の内容は、4月17日に報道機関へ連絡と、4月20日に開催された米沢市議会総務文教常任委員会協議会で報告された。
(2020年4月21日15:00配信)