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米沢市は5月27日に開催した産業建設常任委員会協議会において、新型コロナウイルス感染症により大きな影響を受けている市内の小売業を始めとする様々な業種の景気浮揚を図るために実施する米商連共通買物券「愛の商品券2020」事業について説明を行った。
(写真右=5月27日に開催した産業建設常任委員会協議会)
この事業は、5月12日に開会した米沢市議会5月臨時会で、令和2年度米沢市一般会計補正予算(第3号)に盛り込まれ全会一致で可決したもの。その際は販売価格1セット12,000円分を10,000円で販売し、一世帯5セット(50,000円)まで、販売額5億円に米沢市補助のプレミアム率20%が付いて総額6億円分を発行する内容。
5月臨時会前の市政協議会の中で、プレミアム率が弱いのではないかという質問も出されていた。米沢市では、議決後に事業の実施機関である協同組合米沢市商店街連盟と検討を行い、プレミアム率を20%から30%へ引き上げることで、愛の商品券の購買意欲を高めることにした。
見直された内容は、1セット13,000円(1,000円×13枚綴り)を10,000円で販売、プレミアム率が30%、販売冊数は33,000セット、一世帯5セット(50,000円)までの購入制限とし、1セットの中身は、共通利用券1000円×7枚と米商連利用券1,000円×6枚とする。利用の有効期間は令和2年8月1日(土)から12月31日(木)までとする。
また販売方法は、事前申込みによる抽選販売として、チラシ(購入申込書)に往復ハガキを印刷し、配布(市報7月1日号に折込)し、応募締切の7月13日後に抽選を行い、応募者に抽選結果を通知する。当選者は当選通知を持参し商品券を購入するという手順。商品券の引換期間は新型コロナ感染防止の点から、令和2年7月下旬の4〜5日程度、引換場所も分散して行う予定。取扱店舗は、原則として米沢市商店街連盟の加盟店とするが、加盟店以外の参加店舗も広く募集する予定。
今回の見直しにより、当初のプレミアム率20%での販売総額は6億円(12,000円×50,000セット)から、プレミアム率30%での販売総額は4億2,900万円(13,000円×33,000セット)に28.5%減少し、景気浮揚効果は当初の見込みよりも大幅に減少するが、市内の消費喚起のために「まずは商品券を使ってもらおう」(米沢市商工課)という考え。
プレミアム率を30%としたことから購入希望者が大幅に増えることが予想され、購入時の3密を避けるため、従来の先着順から今回は応募締切後の抽選とする予定であるが、市報へチラシ(購入申込書)の折込(7月1日)から買物券の引換販売(7月下旬)まで3週間以上を要することと、利用開始が8月1日からと一刻を争う景気浮揚が求められている中で、スピード感が不足している懸念は否めない。
また5月27日の産業建設常任委員会協議会においては、委員(議員)より、「現在の抽選方法では、購入できない世帯も出てくるのではないか、一世帯1セットは最低限購入できるようにしたらどうか」などが意見が出された。6月1日に開催予定の市政協議会での議論の推移が注目される。