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第39回米沢牛枝肉共励会が4月15日、米沢市食肉市場(米沢市万世町片子)で開催された。(写真右=セリ市場の様子、資料写真)
この日のセリ市場は上場頭数が75頭(前年同時期75頭)で、26社(同28社)が参加し、4等級以上が98%、5等級割合が71%と共励会にふさわしい高品質な枝肉が揃った。
1頭あたりの平均単価は、146万2,449円(税抜)で、前年同時期の85万788円(税抜)を大幅に上回る実績を達成した。昨年度は、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が全国に拡大された日が共励会の開催日と重なり、人の往来が自粛を求められたことから大きく値を下げたが、その後に消費の拡大事業や、内食やお取り寄せ需要が昨秋以降高まり、ブランド力のある米沢牛は昨秋以降価格の上昇が続いていた。その結果、今年1月〜3月の平均市場価格は、過去2番目の高値で推移している。この流れにより、この日の共励会は非常に活気ある取り引きとなった。
販売総額は1億968万3,694円(税抜)と、前年同時期の6,380万9,125円(税抜)を71.9%上回った。これは春の共励会としては、平成28年度を上回る過去最高の売上高を記録。
最優秀賞牛の生産者は、米沢市の米沢牛いとう牧場で、黒毛和種雌458kg、格付けはA-5、 BMS:12で、枝肉単価は6,518円/kg(税抜)で、米沢市の(株)米澤佐藤畜産が落札した。前年同時期の最優秀牛の枝肉単価は3,712円/kg(税抜)だった。
各等級別では、kgあたりAー5は3,511円(前年同時期2,091円)、Aー4は3,024円(同1,600円)だった。
上場75頭のうち58%が、米沢牛の定義に定められた32ケ月を上回る長期肥育によるもので、市場関係者は「肉牛生産者が美味しさを追求する努力の証」と述べている。