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第40回米沢牛枝肉共励会が7月29日、米沢市食肉市場(米沢市万世町片子)で開催された。
(写真右=セリ市場の様子、資料写真)
この日は、上場頭数74頭(前年同時期75頭)、購買者数25社(同30社)が参加し、5等級の割合が83.8%(同74%)と、共励会らしい非常に高品質な枝肉が揃った。
販売金額総額では、新型コロナ感染症による影響が大きかった前年度を1,375万円上回り、夏の共励会としては、最高値となった平成30年に次ぐ高値を記録した。その理由としては、枝肉が高品質だったことと、首都圏での贈答品需要(百貨店など)が例年以上の高まりを見せ、ブランド力のある米沢牛が消費者に選ばれていると考えられる。また山形県の観光キャンペーンである「夏旅」で、地元の米沢牛関連の飲食店が賑わっていることから高い需要の状況下も背景にあるようだ。
今年は1月から3月にかけて高値が続いたものの、5月以降は例年並みからやや下回る取引だっただけに、市場関係者は今回の取引結果に安堵している。参加購買者が前年度よりも5社少ない理由としては、小売店の販売量にバラつきがあることが考えられるとしている。今後の見通しとしては、山形県の観光キャンペーン「夏旅」が引き続き継続することから需要増が見込まれ、今後も高値で推移するのではないかと話している。
1頭あたりの平均単価は、140万8,765円(税抜、同122万189円)、また販売総額は1億424万8,604円(税抜、同9,151万4,149円)と前年同時期比で113.9%となった。
最優秀賞の生産者は、米沢市の(株)米澤佐藤畜産で、黒毛和種・牝443kg、格付けはA-5、 BMS:12で、枝肉単価は12,009円/kg(税抜、同5,033円/kg)、1頭あたりの価格は531万9,987円(税抜、同231万147円)と、1頭あたりの価格では昨年同時期の229.9%とダブルスコアを超える大幅な値上がりを見せた。(株)米澤佐藤畜産が最高価格購買者としてセリ落とした。
また各等級別では、kgあたりA-5は3,434円(税込、同2,983円)、A-4は2,761円(税込、同2,511円)、A-3はなし(税込、同1,954円)だった。
米沢市の夏の恒例行事である「牛肉まつり」は、令和2年に続き、新型コロナウイルス感染症のため、令和3年も中止となったものの、米沢市では自宅で牛肉を消費するキャンペーンなどに取り組む予定。