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米沢牛銘柄推進協議会(会長 中川勝米沢市長)が主催する第62回米沢牛枝肉共進会が、12月2日、米沢市食肉市場(米沢市万世町片子)で開催され、出席者は威勢の良い手締めを行いセリを開始した。(写真右=米沢牛枝肉市場の資料写真)
年末恒例となる米沢牛枝肉共進会は、年末商戦を前に枝肉価格の動向を知るセリとなるもので、参加購買者数は27社(昨年27社)、上場頭数75頭(昨年75頭)と昨年同様になった。セリには全上場頭数が4等級以上、5等級が約75%と高品質な枝肉が揃った。
前年度の共進会は、Gotoキャンペーン、地域共通クーポン券の実施、さらに米沢市が1頭あたり10万円を購買者に補助する「米沢牛市場流通活性化緊急支援事業」が実施され、高値取引の要因となったが、今年はそういった支援策がない中での一抹の不安が残る中での開催となったが、実際にセリが始まると活発な取引が行われ、1㎏あたりの平均単価は、3,222円(税抜)で、前年度の3,235円(税抜)とほぼ変わらない金額となった。
市場関係者は、この背景として、新型コロナ感染症が一段落して旅行や外食など人の移動が増加し、外食産業向けの出荷が徐々に回復していることに加え、お取り寄せ需要、贈答需要が堅調に推移していることを挙げている。
これらのことを受けて、例年、12月のセリ市場は3回の開催だが、今年は4回開催し、年末までの安定供給に努めるとしている。
販売金額は、前年度の1億1,259万7,710円(税抜)に対して、今回は1億1,092万4,896円(税抜)で、1頭あたりの平均金額は、1,478,999円(昨年1,501,303円)だった。
各等級別では、A‐5は3,636円(同3,594円)、A‐4は3,015円(同2,993円)で、今回A‐3等級は上場がなかった。
1頭あたりの最高金額では、高畠町 鈴木富美雄さんの牛が290万5,440円(税別)で、(株)丸戸産業(福島県郡山市)が落札したが、価格面では昨年の324万3,240円(税抜)よりも10.4%下回った。