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米沢市は1月19日に開催された市政協議会において、令和3年度予算の「除雪対策事業費」を5億円補正する件について概要を説明した。
(写真右=米沢市徳町付近の状況、1月24日午前11時30分現在)
今冬はクリスマスから年明けまで冬型の気圧配置が断続的に続き、風雪を伴った雪の日が多かったことから、1月5日時点での積雪深が102㎝と過去5年間平均積雪深の2倍以上となっている。米沢市は1月7日に、「米沢市豪雪対策本部」を設置して、交通の確保など、市民生活の対応を図った。
(左図=年度毎の積雪深、赤線が令和3年度)
令和4年1月17日現在の累積降雪量は、H1=331㎝で、これは過去5カ年(平成28〜令和2)の1月17日時点平均累積降雪量H2=242㎝の137%(H1/H2)になるほか、同日の積雪深もh1=94㎝で、これは過去5カ年(平成28〜令和2)の1月17日時点平均累積深h2=94㎝の192%(h1/h2)にあたる。1月15日には最大積雪深が118㎝となり、天気予報より今後も降雪量や積雪深の増加に警戒していく必要があるとしている。
このような状況下、市民生活に影響が生じないよう、安全で円滑な交通の確保を図るため、降雪時の早朝・日中の通常除雪に加え、幅出し作業や排雪作業も実施している。除雪対策事業費は12月分委託費が約1億6,500万円、1月1日から15日までが約3億8,900万円と、令和3年度の当初予算7億円に対して執行率が79%となる見通しとなった。2月以降も除排雪作業が予想され、当初予算に不足が生じる見通しとなり、5億円の除雪対策費事業費(全額委託費)を補正し、年間予算を12億円にする。議案は令和4年1月臨時会(1月28日招集)に上程する。
中川勝米沢市長は、1月21日の記者会見で、「米沢市が除雪する道路の総延長は、614㎞にのぼり、1種(104㎞)、2種(31㎞)、3種(479㎞)と路線ごとに定め、総合的に勘案しながら除排雪を行っている。屋根の雪下ろしにあたっては、ヘルメット、命づな、二人で作業するなど、事故防止に努め、怪我のないように作業にあたってほしい」と市民に協力を要請した。
除排雪に関して市民から米沢市に寄せられた件数は890件で、内訳は
(1)除雪の依頼250件
(2)除雪が悪いとの苦情155件
(3)押し雪に関しての苦情150件
で、特に押し雪に関しては、業者の除排雪協力会を通して、早期対応に努めているとした。
米沢市の除雪対策費は、平成17年度以降では、平成24年度が最高で決算額ベースで13億3,500万円だった。