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米沢繊維協議会を中心に、米沢市内のものづくり企業などが集まり、生産現場を公開したり、来場者にものづくり体験をしてもらい、地域を一体的に見せる「地域一体型オープンファクトリー」の初めての取り組みが、今年9月15日〜16日に米沢市で実施される運びとなった。同取組に関する記者会見が、7月20日、グランドホクヨウで開かれた。
(挨拶する近藤哲夫実行委員長)
オープンファクトリーの先駆け的な存在である「燕三条 工場の祭典」は、2013年のスタート。毎年10月頃に開催し、これまで10回を数える。参加企業は82社(2022年)、来訪者数は3万3,514人(2022年)で、同地ではオープンファクトリーの成果として、ものづくり力が高まり、歴史の見直し、デザインする学生などとの新たなつながりも生まれているという。
記者会見では、はじめに、米沢繊維協議会会長、オープンファクトリー実行委員会委員長の近藤哲夫氏が、「オープンファクトリーは全国約50の地域で実施されている。お客様に米沢織の現場を見て頂くことは個々の企業としてはやってきているが、一体的な取組は初めて。米沢市内には、糸、染め、機織り、整理加工、販売などの色々な現場がある。地元や近隣の皆様においでいただき、今年は1,000人の来場者を目標としたい」と挨拶した。
概要説明では、イベントタイトルとして「360°(さんろくまる)よねざわオープンファクトリー」で、キーメッセージが「米沢をひらく。」とした。また日本語、英語のロゴとビジュアルメッセージを作成した。
イベントの開催日時は、今年9月15日(金)から9月16日(土)の午前10時から午後5時まで。メインイベント会場は米織会館、各また各事業者施設内を会場とする。
(写真右=7月19日に開催された事業者間のキャラバンツアー、写真提供 プラットヨネザワ)
現在の参加企業は米沢織関係11社、発酵関係3社、飲食店関係5店舗で、約20社・店舗を見込む。
オープンファクトリーでは、工場見学、ワークショップ、物販、展示、食イベント、ツアーなどを予定。事務局は米沢繊維協議会に置く。実行委員会には、近藤委員長のほか、副実行委員長3名、クリエイティブにプラットヨネザワ、アドバイザーには、「燕三条 工場の祭典」で実行委員長を務めた山田立氏を迎えた。副委員長3名のうち女性は2名で、女性の目線を大事にした。
米沢版オープンファクトリーでは、未来の「よねざわファン」を作ることを目的に挙げている。①地域に住まう人が素敵だとおもう②地域を訪れた人が素敵だとおもう③携わっている人が誇りにおもう、の3つを実現していく。世界に発信できる、東北のベンチマークとなるオープンファクトリー作りが目標。今後、5年、10年と続くものとして取り組んでいく。2日間の来場の目標は1,000人とし、来年度以降は参加企業や団体、イベントの拡充を目指す。
(写真右=7月19日に開催された事業者間のキャラバンツアー、写真提供 プラットヨネザワ)
米沢商工会議所参事の高橋大輔氏は、米沢商工会議所として、「新たな産業・観光の目玉」になる可能性と、「地域にある高校生や大学生に参加してもらうことで、将来的にその企業に就職してもらえるのではないか」と期待感を示した。
ワークショップでは、Tマット(16㎝×25㎝)、小物やがま口(サイフ)、「原方刺し子」の製作などが予定されている。
9月に発行する米沢市市報や市のSNS、県外は各社のお客さまへのダイレクトメール、他にチラシなどを作成する予定である。
7月19日には、事業に参加する事業者間でキャラバンツアーを開催し、課題の洗い出しを行った。