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米沢市は10月6日、同市役所において令和5年度米沢市功績者・功労者・平田東助章受章者・技能功労者に関する記者発表を行った。
受章者は下記の通り。(氏名、11月3日現在年齢、功績・功労の種類、住所)
◯米沢市功績者 2名
①相田 實(87歳)教育振興 米沢市中央七丁目
米沢市教育委員会教育長として、卓越した識見と優れた指導力で教育行政を推進し、米沢市教育の振興に多大な貢献をした。特に、南原小学校増改築事業や第七中学校新設事業、急速な情報化の進展に伴う小中学校へのコンピュータ室設置など学習環境の整備に尽力したほか、平成4年から段階的に実施された学校週5日制において、きめ細かな取組により円滑な導入を実現するなど、今日の安定した学校経営の基礎を築いた。また、米沢市において初めて小学生によるこども議会(平成10年1月24日初開催)と中学生議会(平成10年11月17日初開催)を開催し、児童生徒の社会参画意識の醸成を図った。
②仁科 盛之(75歳)地域医療・保健福祉 米沢市中央六丁目
一般財団法人三友堂病院理事長として、米沢市医療連携あり方に関する方針の策定に参画し、米沢市の救急医療を維持し、将来を見据えた地域医療を確立するため、三友堂病院の医療機能の転換と病床の再編を実施するとともに、医療連携の強化・充実を図るため新三友堂病院と新米沢市立病院を併設開院することに尽力し、医療環境の高質化並びに地域医療の進展に多大な貢献をした。また、長年にわたり米沢市介護認定審査会会長として適正な介護認定に努め、介護保険制度の確立と介護保険事業の円滑な運営に大きく寄与した。
◯米沢市功労者 6名・1団体
①鈴木たみ子(80歳)地域振興 米沢市太田町四丁目
平成27年から5期にわたり米沢市出逢いの機会づくり応援委員会委員長を務め、この間、同委員会が実施したお見合い等により32組が成婚に至り、本市の婚姻率の向上に大きく寄与した。優れたリーダーシップと培われた経験を踏まえた親身な対応は、同委員会の登録者からの信望が厚く、成婚につながる活動を通して、米沢市の少子化対策の推進と地域振興に多大な貢献をした。
②梅津 幸保(80歳)民俗・歴史文化 米沢市万世町梓山
置賜地方特有の民俗風習の一つとされる草木塔について、平成4年から実地調査を行い、草木塔の研究を大きく進展させるとともに、自然と共生していくことの大切さを発信している。また、「万世大路」の「土木学会選奨土木遺産」の認定などに尽力し、その保存と活用に取り組んでいるほか、米沢市の歴史・文化遺産を後世に伝える活動を通じて、文化財の保護に多大な貢献をした。
③鈴木 忠一(76歳)民生の安定 米沢市大字長手
民生委員・児童委員として、18年の長きにわたり地域住民の良き相談相手となり、住民の生活の向上等に尽力した。この間、他の委員の模範となる活動をするとともに、米沢市民生委員児童委員連合協議会会長として、住民とのつながりをもって、常に住民の立場に立つという基本方針の下に、新しい生活様式に対応した見守りや声掛け活動を強く推進し、地域福祉の進展に多大な貢献した。
④近野 照彦(76歳)観光振興 神奈川県横浜市南区西中町四丁目
おしょうしな観光大使として、地域活動等で米沢市の観光情報を積極的に発信し、米沢市の魅力向上に大きく寄与するとともに、横浜市との地域間交流の先導者として多年にわたり啓翁桜交流会や紅花展示会などの企画開催に尽力した。また、自らが代表を務める企業を通して、米沢市の地方創生事業の観光施策に対し多額の寄附を行うなど、米沢市の観光振興に多大な貢献をした。
⑤伊藤 精司(73歳)農業振興 米沢市笹野本町
米沢市農業委員会委員として、6期18年の長きにわたり精励し、平成23年からは会長を務め、農地中間管理事業の活用のほか、農業委員と農地利用最適化推進委員との連携を図り、農地利用等の最適化を強く推進し、米沢市農業基盤の強化に多大な貢献をした。また、食育としての「農と食の元気っ子講座」の開設のほか、米沢市農業新規参入促進報奨金制度を創設し、新規参入の促進にも尽力した。
⑥佐藤みさ子(72歳)消防防災 米沢市笹野町
39年の長きにわたり米沢市婦人防火指導員を務め、平成14年から18年間、米沢市婦人防火指導員連合会会長として優れたリーダーシップを発揮し、火災予防思想の啓発並びに住宅用火災警報器の普及促進に多大な貢献をした。また、火災発生時には後方支援に尽力し、米沢市の総合防災訓練に毎年参加し、炊き出し訓練を自ら指揮するなど、防火防災意識の高揚に大きく寄与した。
⑦米沢市三沢母子愛育班 班長 松隈富美子(班員12名)団体功労
昭和48年に結成後、これまで50年の長きにわたり、乳幼児の訪問活動を主として数々の事業に取り組み、三沢地区(小野川、赤芝、簗沢)の母子の保健と福祉の向上に多大な貢献をした。特に、地域とのつながりを大切にした声掛け訪問により、子育てに伴う悩みや相談に優しく寄り添い、地域で支える子育ての実践に尽力した。近年は、高齢者の見守りなど活動範囲を広げ、母子保健はもとより地区住民の福祉の増進に大きく寄与している。
※母子愛育班とは、現上皇陛下の御誕生(昭和8年)を機に、母子の保健と福祉の向上を図るため、特に農村部における乳児死亡率の改善を目的として全国に広まった組織で、現在、山形県で残っているのは、米沢市三沢母子愛育班の1団体のみとなっている。
◯米沢市平田東助章受章者 1名
①鈴木 巌(66歳) 伝統野菜の振興 米沢市小野川町
小野川地区に古くから伝わる小野川豆もやしの栽培に力を注ぎ、自家採種した在来種の豆を使用するとともに、室堀小屋で栽培する伝統的な栽培方法を受け継ぎ、種の保存と栽培方法などの継承に取り組んできた。令和元年からは、小野川豆もやし業組合長として、小野川豆もやしの生産振興や情報発信に先導的に取組むなど伝統野菜の振興に寄与した。
◯米沢市技能功労者 2名
①渡部 春男(76歳)建築大工 米沢市大字木和田
昭和37年から61年の長きにわたり、建築大工として木造住宅の建築に従事した。規矩術を用いた和風住宅の入母屋造りを得意とし、その卓越した技能は高く評価されている。米沢建築組合連合会の上郷地区長を長年務め、技術の継承に努めるとともに、後進の育成にも尽力してきた。近年は住宅リフォームを中心に技能を発揮するなど、生涯現役を貫く姿勢は他の模範となっている。
※規矩術(きくじゅつ)日本の伝統的な木造建築に用いられる加工技術の一つで、指矩(さしがね)等を用い、隅木などに墨付けをすること。
②髙橋 光雄(61歳)木工 米沢市大字笹野
昭和59年から39年の長きにわたり、木工業に従事している。全国に先駆けて木製サッシ製造に着手し、独自に防水技術を確立し、気密性や断熱性に優れた快適な住空間の実現に寄与した功績は高く評価されている。平成20年からは日本木製サッシ工業会の副会長を務めており、業界内の研修及び指導など、後進の育成にあたっているほか、全国各地で木製サッシの普及活動を行うなど、精力的に活動している。
令和4年まで受章した人数は、功績者が昭和26年以降で男117名、女9名の計126名、米沢市功労者は平成元年以降で男165名、女36名、団体7の計208個人・団体、平田東助章は令和元年以降で男5名、技能功労昭和59年以降で男168名、女8名の計176名がそれぞれ受章している。
表彰式は令和5年11月3日(文化の日)午前10時から米沢市役所4階本会議場で行われる。