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白鷹町は2月14日、令和6年度一般会計当初予算案の概要に関する記者会見を開催した。
(写真右=予算概要を説明する佐藤誠七町長)
佐藤町長は、「第6次町総合計画の前期計画を念頭に置きながら、課題の洗い直しを行い後半戦に入りたい。町づくりの基本である共創の町作りを進めていく。町内の人材確保が大変に厳しいので人材育成に邁進したい。一般会計予算案は、平成8年度の103億円に次ぐ2番目に大きな92億7,000万円の予算となる。人口減少の中で、将来どれほどの負担が出てくるかを明確にするために、特別会計だった下水道、農業集落排水は公営事業法に基づく事業会計に移したいと考えている。」と基本的な方針を述べた。
白鷹町の令和6年度一般会計の当初予算は、92億7,000万円で、前年度比+5億6,000万円、率で+6.4%と大幅な伸びとなる。令和5年の繰越明細予算(国補正分等)約1億7,000万円を合わせると、一般会計予算規模は、94億4,000万円程度を見込む。
(写真左=白鷹町役場庁舎)
令和6年の一般会計当初予算、特別会計、事業会計を合わせた予算額は、155億3,329万円で、+9億3,460万円、率で+6.4%となる。
令和6年度一般会計当初予算(案)の主要施策は、まちづくりの将来像の実現に向けて、中央拠点と各地域拠点とを相互につなぐコンパクト+ネットワークによるまちづくりの考え方を基本に、SDGsの視点を踏まえつつ、人材確保、DXの推進、脱炭素化の視点をもって、重点4分野①人づくり②産業・経済③地域力④定住化に取り組む。
また「3つの視点」として、①ヒューマン(人材確保)②デジタル変革(DX)の加速③グリーン(GX)取組を推進する。
一般会計当初予算の歳入では、町税は個人住民税の定額減税を見込み、前年度▲2,993万円(▲2.5%)の11億4,553万円、地方交付税は、前年度+8,000万円(+2.1%)の39億6,400万円を見込み、地方債は、前年比+3億2,550万円(+47.3%)の10億1,360万円を計上した。
主な事業は、「人づくり」では、中学校施設改修事業(体育館等整備)2億4,600万円(新規)、町民武道館空調設備整備事業8,300万円(新規)、町誕生70周年記念事業500万円(新規)、親子ポータルシステム導入200万円(新規)、妊娠確定までの産婦人科受診費用支援事業60万円(新規)、部活動改革体制整備事業218万円(新規)などがある。妊娠確定までの産婦人科受診費用支援事業に関しては、町民であれば町外での受診でも支援対象となる。受診料は1回あたり1万5千円程度と見込み、40人分を計上した。(写真上=白鷹町役場)
「産業・経済」では、魅力ある園芸やまがた所得向上支援事業112万円(新規)、やまがた農地リフレッシュ&アクション事業73万円(新規)有害鳥獣処理施設整備事業100万円(新規)、観光交流計画策定事業69万円(新規)、企業立地環境整備事業(産業団地整備に向けた調査)200万円(新規)をあげている。有害鳥獣処理施設整備事業は、捕獲したイノシシの焼却地の選定などを念頭に置いている。
「地域力」では、山形鉄道再構築事業(フラワー長井線の施設整備等支援)3,112万円(新規)、公共交通運転手確保事業(2種免許及び大型免許取得支援)45万円(新規)、充電インフラ導入事業200万円(新規)、ヒアリングフレイル予防事業(聴覚の重要性啓発及び補聴器等購入費用の補助)36万円(新規)、通いの場への移動支援事業164万円(新規)、消防ポンプ自動車購入事業及び消防用施設等整備事業が5,520万円(新規)を計上した。
「定住化」では、外国人を含む多様な人材還流促進事業1,500万円(新規)、子育て支援住宅整備改修事業600万円(新規)、地域おこし協力隊事業に4,445万円(継続)、子育て・若者世帯住宅取得支援事業1,510万円(継続)を計上した。
デジタル化(DXの推進)では、議会ペーパーレス会議システム事業520万円(新規)、コンビニ交付システム導入事業1,405万円(新規)、口座振替電子化促進事業205万円(新規)をあげた
「コンパクト+ネットワーク&国土強靭化」では、2件の町内道路改良事業2,700万円(新規)。
主な財政指標では、地方債依存度は11.1%で+2.9%となる。地方債残高(臨時財政対策債を除く)は、88億3,970万円と、前年度比▲6,740万円、▲0.8%となる。
予算案は、3月5日開催の3月定例会に上程される。