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江戸時代、米沢藩に仕えた下級武士が多く暮らした川西町玉庭地区には、京都や江戸に参覲交代で行った際に土産として買い求めてきた雛人形が今も残されています。学校のない時代は雛人形を道具に使い御膳の出し方を学んだり、戦後は子供達が各家に飾られた雛人形を見て回る習慣もありました。
歴史的にも貴重な雛人形を町内外のお客様に見てもらおうと、20年以上前から毎年3月、2日間にわたり「玉庭ひなめぐり」を開催し、郷土料理や抹茶などが提供されて人気を博してきましたが、昨年に続き今年も新型コロナウイルス感染拡大防止のためひなめぐりは中止となりました。
玉庭ひな保存会副会長の瑞光寺住職の藤田宥宣さん(裏千家和恵會会長)は、同校で総合学習の講師を務めていますが、毎年、児童たちが「玉庭ひなめぐり」で使用する通行手形を製作したり、太鼓を叩いたりしてくれることに感謝を込めて、3月9日、同校の児童たち16人のためにお茶会を開いたものです。
当日のお茶会は2回に分けて開催され、最初の回には、1年、3年、4年の9人が参加しました。始めに藤田さんより茶碗の形や持ち方、茶筅の使い方などが説明されました。次に「ねりきり」と呼ばれる和菓子をいただきました。茶碗の中の抹茶にお湯を注いでもらい、自分で茶筅を使ってかきまぜて飲みました。
児童たちは雛人形に囲まれての楽しいひと時を過ごしていました。