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米沢市は2月7日、令和8年度一般会計当初予算案の概要について記者会見を開き、予算編成方針、規模、主な事業などについて、近藤洋介市長らが説明を行った。
(写真右=米沢市役所、資料写真)
近藤市長は、令和8度一般会計当初予算案について、「市長就任から3回目となる予算編成であり、1年目から2年目は公約である主要施策の実現に注力し、今回は10年先をにらんだ"しあわせビジョン2035"の初年度として、"しあわせ循環 実現予算"と銘打ち、市民一人一人のしあわせを図る」と述べ、予算編成にあたっては、「責任ある賢い投資」をおこなったと述べた。予算規模は、令和7年度に次ぐ過去2番目の規模となる464億7千万円で、金額では△41億7千万円、率で△8.2%の減少となった。
近藤市長肝入りの重点事業としては、まず若者の定着を図るため、地域振興事業(新やまがた就職促進奨学金返還支援事業への出捐金「しゅつえんきん」)をあげ、前年度当初予算額は1,248万円だが、令和8年度は3,168万円に大幅に増額する。この事業は、大学等を卒業後13ヶ月以内に県内就職・市内居住し、5年以上継続する人に、最大220万8千円の奨学金返還支援を行うもので、山形県と県内市町村が共同で実施する。令和8年以降、米沢市は独自加算(96万円)を導入し、これまでの最大120万8千円から支援額を県内最高水準にすることで、若年層の市内定着の促進を図る。予算での対象数は20名分。またUターン促進枠も5年以上継続する40歳以下の若者に、最大60万円の奨学金返還支援を実施する。予算での対象数は20名分。
さらに、米沢市の「稼ぐ力」を強め、市民の所得向上策として、新たに1億5,457万円の「新産業団地整備費特別会計」を設け、新規の雇用創出及び若者の定着につなげていくとした。令和8年度は、基本設計業務や団地造成に向けた調査業務を実施する予定である。令和8年度に完成する新米沢商工会議所内には、(仮称)米沢地域産業センターを設け、産官学による複合材料の開発を進めていくとした。
令和7年度から始めた医業の継承・新規開業支援はこれまで3件の交付が決定し、大きな効果があったことからこれに内科を加えるほか、小児科の開業には、500万円を加算して、計1,500万円の支援を行うとした。また子育てする若者世帯を対象に、新築住宅の取得を支援する制度として、1軒あたり上限計100万円の補助を予算化、これは県内13市の中で最高水準の数字となる。
(写真左=予算案を説明する近藤洋介市長)
米沢市の予算歳入では、市税を113億8千万円(+3億1千万円、+2.8%)と置き、地方交付税は90億円(+4億円、+4.7%)、国庫支出金79億398万円(+1億6,127万円、+2.1%)、県支出金35億8,998万円(+2億839万円、+6.2%)、市債は21億4,730万円(△49億9,390万円、△69.9%)となり、市債は大幅減少する。ふるさと応援寄附金は、目標を20億円とおくものの(近藤市長)、予算額としては18億444万円とした。
市債が大幅に減少した理由は、南成中学校施設整備事業債、学校給食共同調理場整備事業債、地域総合整備資金貸付事業債や塩井及び広幡コミュニティセンター建替事業債の減少があげられる。
歳出面では、人件費が57億711万円(+3億1,396万円、+5.8%)、公債費39億3,900万円(+1億8,251万円、+4.9%)などとなっている。
主な新規事業では、産学官連携による米沢イノベーション共創事業に8,582万円、米沢ものづくり高付加価値化推進事業に2,260万円、放課後児童健全育成事業(現第六中学校の武道場を改修し、2支援単位が保育可能な広井郷小学校放課後児童クラブを整備、令和9年開所)に1億660万円、脱炭素先行地域づくり事業に8億7,818万円、建築指導管理事業(みらいのすまい応援事業費補助金、補助金の上限100万円)に2,000万円、災害対策事業費(防災マップ更新業務)に1,288万円、小中学校教育振興事業(GIGAスクール端末「タブレット端末」更新及び電子黒板導入)に3億3,945万円、小学校統合施設整備事業(3小学校を統合して令和9年開校する広井郷小学校のため、現第六中学校の校舎を小学校仕様等に改修)に2億3,335万円、新産業団地整備事業に1億5,457万円、管渠(かんきょ)管理事業(汚水管渠TVカメラ調査及び管渠修繕)に5,800万円、米沢市立病院経営改善支援業務委託料に1,373万円などを挙げている。
令和8年度の米沢市一般会計、特別会計、企業会計を含めた当初予算額(3会計合計)は835億9,946万円で、対前年度比△37億1,090万円、△4.3%となる。一般会計、特別会計、企業会計合計の令和8年度末市債残高は、過去最高となる令和7年度見込みの691億130万円から減少し、令和8年度末には664億527万円となる見込み。経常収支比率は、99.3(前年度95.6)で令和2年度以降では最も高い(悪化)数字となっている。実質公債費比率は10.7から11.7に増加する。財政力指数(単年度)は、令和7年度当初予算の0.578から令和8年度は0.580となり大きな変化はない。(財政力指数=基準財政収入額÷基準財政需要額:標準的な行政を行う場合に必要な一般財源額【基準財政需要額】のうち、地方税等の収入【基準財政収入額】でどの程度まかなえるかを示す指標)
予算案は、2月24日に招集される3月定例会で審議される。