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米沢市上杉博物館、「国宝 上杉本洛中洛外図屏風」修理後初展示

1 米沢市上杉博物館が所蔵する「国宝 上杉本洛中洛外図屏風」は、前回の修理から20年以上が経過し傷みが等が目立ってきたため、ガバメントクラウドファンディングの支援を受けて、令和7年度に修理を実施した。修理後の初展示を前に、4月17日、修理概要の説明会が開催された。
「国宝 上杉本洛中洛外図屏風」は、桃山期を代表する絵師、狩野永徳によって描かれたもので、天正2年(1574)織田信長が友好関係構築のために上杉謙信へ贈ったものとされる。平成元年に上杉家から米沢市に寄贈され、平成7年6月15日に国宝に指定された。
 サイズは、高さが1.6メートル、幅が左右それぞれ3.7メートルで、右隻には東、左隻に西の京都が描かれ、京都の町並みや四季、約2,500人の人々の生活が表現されている。国内には、約100点の洛中洛外図があるが、内容や保存状態などから、「国宝 上杉本洛中洛外図屏風」は、最高のものとされる。
 最近では、平成11年〜12年度に大規模な修理をおこなったが、25年以上が経過し、経年による絵具の剥離やひび割れなどが見られるようになり、令和7年度に修理をおこなった。修理は、文化庁より指定された業者で、東京都渋谷区の株式会社半田九清堂が昨年6月2日から12月16日まで半年あまりかけておこなった。
2 絵具層全体に経年劣化による膠(にかわ=動物の骨や皮等を原料にした天然の接着剤)の接着力の低下が認められたほか、赤色絵具部分に細かなうろこ状の剥離、尾背(おぜ=和紙でできた蝶番〈ちょうつがい〉、屏風と屏風の間をつなぐ)周囲の金雲部分にこまかなひび割れや亀裂、本紙の浮きがみられたことから、これらの修理を行ったほか、経年の汚れやほこり等のクリーニングも実施した。
(写真右=上:修理前 絵具層の剥離が赤い部分に確認される、下:修理後)
 修理総額は、645万4,000円で、国県からの補助金が351万7,000円、残額の293万7,000円は、ガバメントクラウドファンディングの寄付金を充当した。山形県内を中心に全国約500人から寄付が寄せられ、その総額は770万円に達した。ふるさと納税として返礼品が用意された。
 修理した「国宝 上杉本洛中洛外図屏風」は、年間60日の展示と制限があるため、春の1ヶ月と秋の1ヶ月のみ展示する。4月18日から6月21日まで開催される米沢市上杉博物館の開館25周年記念特別展「上杉謙信と川中島合戦」の前期展示(4月18日〜5月17日)で修理後に初展示される。会場には、今回の修理内容の概要を説明したパネルも展示された。
 米沢市観光文化スポーツ部文化課文化財主任の原田悠人氏は、「剥がれが肉眼でも見えしわがよっていたが、修理後はクリーニングも行い、見栄えもきれいになった。」と述べている。